日本で唯一の「真っ黒い混浴温泉」が話題 若女将に人気の秘訣を聞いた

日本で唯一の黒い混浴温泉の人気の秘密とは。鉄分が強力ゆえの悩みも…

2021/02/07 13:00

年間約940万人の観光客が訪れる栃木県の那須塩原市。なかでも人気温泉地の塩原地区には年間約80万人の宿泊客が訪れる。その地にある「秘湯の宿」がSNS上で大きな話題を呼んでいる。


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■炭酸泉の名湯

塩原温泉街から車で約10分の山中にある1923年創業の「大出館」(おおいでかん)。ここは昔から胃腸によく効く名湯として知られ、豊富に湧き出る良質の湯は、全国でも珍しい飲むこともできる炭酸泉だ。

旅館脇の二本の源泉から、館内にある八つの湯ぶねに、「加温・加水・循環なし100%源泉」のまま注ぎ込まれている。

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■鉄分が強力ゆえの悩みも

なかでも日本で唯一の名湯「墨の湯」は、鉄分をたっぷりと含んでいるため、真っ黒なお湯となっている。普通、鉄分を含んだ湯は赤茶色になるが、それよりも含有量が多い黒い湯は他にないと言われている。

墨の湯
(写真提供:大出館)

また、もう一本の源泉から流れてくるお湯は、天候や気温によって色が変わる。エメラルドグリーンや乳白色、雨が降ると灰色に変色するため、「五色の湯」と命名。

五色の湯
(写真提供:大出館)

しかし、鉄分が強力な温泉ゆえの悩みもある。館内の電化製品の傷みが激しいのだ。テレビは年間50台、エアコン、暖房、冷蔵庫など各20台が壊れてしまうという。また、新品のエアコンは開封しただけで、銅の部分が変色するほどだ。

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