生活苦のシングルファーザーが深夜労働 ベビーベッドに置き去りの乳児が死亡
そのひとり親は、我が子との安定した生活のため、少しでも多くの収入を得ようと、がむしゃらに働いてしまった。
米国・フロリダ州オーランドで、生活が苦しいなか昨年8月に生まれた女の赤ちゃんを引き取り、独りで育てていた若いシングルファーザー。しかし、ある日の午後、赤ちゃんは自宅に置き去りにされてしまった。
悲しい事件の話題を『Click Orlando』『WKMG-TV』ほか、多くの地元メディアが報じている。
■21歳の父親を逮捕
昨年12月23日早朝、ウィルナー・ベリゼアという21歳の父親が、自宅に駆けつけた警察官により、保護責任者遺棄致死ほかの容疑で逮捕された。
22日の深夜に仕事から戻ったところ、生後4ヶ月の娘ジャズミンちゃんがベビーベッドの中で息絶えていることに気付き、自ら911番通報していた。
■ベビーシッターが見つからず…
生活が苦しく、家賃の支払いを滞らせていたウィルナー容疑者は、22日の午後4時頃、職場の上司から突然電話が入り、「今からシフトに入ってくれないか」と声をかけられ、収入を得たいあまり快諾した。
仕事に出かける直前まであちこちに電話し、ベビーシッターを探したが見つからず、ベビーベッドに我が子を残して出かけてしまったという。なお、娘の母親に関する情報は明らかにされていない。
■午後11時に帰宅
午後11時頃に自宅に戻ったウィルナー容疑者は、真っ先にベビーベッドに駆けつけたが、娘は呼吸をしておらず、体はすでに冷たくなっていた。
保釈保証金を支払ったことで、1月4日から同容疑者は自宅で過ごしているが、育児の放棄および怠慢、そして飲食物を与えず我が子を脱水症状に陥らせた罪は重い。裁判で有罪判決が下った場合、最高で懲役15年の実刑判決が言い渡される可能性があるという。
■娘を溺愛していた容疑者
ウィルナー容疑者をよく知る人たちは、メディアの取材に「インスタグラムは昨年9月から娘の写真だらけになっていた」「生きがいができた、目に入れても痛くないほどかわいいと言って、溺愛していた」などと話し、彼の激しい落ち込みようを心配している。
そんななかの17日に、同容疑者はインスタグラムにジャズミンちゃんのかわいい写真を投稿。そこには「僕の精神面を支えてくれている全ての人に感謝します。皆さんがいてくれなかったら、僕は今ここに生きてはいないと思います」と綴られた。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)