田原総一朗氏、緊急事態宣言に関する欧米との差を指摘 「有事を想定していない」
ジャーナリストの田原総一朗氏が、日本の緊急事態宣言が遅れた理由を「有事」を想定していないからだと指摘。
ジャーナリストの田原総一朗氏が、13日に自身のブログを更新。緊急事態宣言の発令に関し、日本と欧米とで認識差があることを指摘した。
■緊急事態宣言に言及
同ブログの更新は、先月25日以来およそ3週間ぶり。冒頭で「政府は、ついに1月7日付で緊急事態宣言を発した」とつづると、「実は、内閣も分科会の尾身茂会長たちも、年末年始にここまで感染者が増えるとは予想していなかった」と推察する。
続いては前回の緊急事態宣言にも言及し、「安倍内閣が昨年4月に緊急事態宣言を出したのは、欧米より2カ月遅れだった」と指摘。「ためらったのは、基本的人権をおかすことにつながり~」と、遅れた理由についても分析した。
■戦争をしない姿勢が影響?
田原氏は早期の発令を行なった欧米について、「緊急事態宣言を出すということは、国民の生活を制限することであり、いってみれば『有事』である。欧米は、戦争だけではなく、感染症との闘いもまた、有事だと位置づけている」と解説。
一方、日本については、「しかし日本は、敗戦後、『戦争をしない国』となった。そのため法制上、『有事』を想定していない国として、戦後75年間やってきた」と歴史を紐解いていく。
そして、「戦争ではなく、『感染症との闘い』という事態でも、やはり法律で人権を制限できないのである」と、平和国家ゆえの弱点があることを指摘したのだった。
■男性は憲法改正に賛成の傾向
田原氏が指摘するように、日本と諸外国とを比べたとき、最も大きな差は軍隊の有無や憲法9条。これをめぐる憲法改正は、戦後から侃々諤々と議論され続けてきたテーマでもある。
ちなみに、しらべぇ編集部が全国の10代~60代の男女1,732名に調査したところ、「憲法改正に賛成」と答えた人は全体の38.7%。性年代別に見ると、先の戦争で徴兵の対象となった男性のほうが、全世代で女性より高いという結果になった。
現在はマイノリティである改憲派だが、コロナ禍をきっかけに、その割合は増えていくかもしれない。
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(文/しらべぇ編集部・玉山諒太)
対象:全国10代~60代の男女1,732名(有効回答数)