保護された愛犬がいきなり安楽死 飼い主と保護局スタッフの間で認識違いか
動物の命を扱う保健所にとって、あってはならないミス。予期せぬペットの死に、飼い主は心を痛めている。
行方不明になっていたが、幸いにも保護された一頭の犬。ところが飼い主が迎えに行くと、誤って安楽死させられていた。そんな悲しいニュースを、アメリカの『NEW YORK POST』や『Miami Herald』などが報じている。
■保護された犬
昨年の12月18日、米国・イリノイ州シャンペーン郡で一頭のピットブルが迷子になり、その後に動物保護管理局によって保護された。
23日に同局から保護の連絡をもらった飼い主のモニカ・ロペスさんは、まず初めに愛犬「ダダ」の安否を確認。しかしクリスマス休暇ですぐに引き取りに行くことは難しく、28日に訪れることで了承を得ていたという。
■“手違い”による安楽死
だが、モニカさんが迎えに行くまでの間に、動物保護管理局内で手違いが発生。ダダは安楽死させられてしまった。
モニカさんのFacebookには、「クリスマスの日に、ダダを誤って安楽死させてしまったと連絡がきた。保護された時は『ダダは安全で温かい場所にいるので、安心してください』という話だったのに」などと書き込まれている。
ダダの無念を晴らすためにも、同局で起きたことの真実を知りたい、正義を求めたいとして、彼女は「闘っていく」という。
■保護管理局スタッフが早合点か
モニカさんがクリスマス休暇中で迎えに行けないと伝えた部分について、郡は「今回安楽死となったのは、飼い主がペットと再会する準備ができていないことを、スタッフが感じ取ったからだと聞いています」と説明。さらに「このタイプの手違いは、普通は起きません」と釈明した。
獰猛でしつけが難しいピットブルだけに、モニカさんとダダの関係が良好ではないと、動物保護管理局内のスタッフが早合点した可能性がありそうだ。
■手違いにもう一つの理由
しかし徐々に見えてきたのは、クリスマス時期には動物保護管理局の職員も休暇を取るため、スタッフの補充や入れ替わりが多く、情報の伝達がうまくいっていなかったという事実だった。
郡はその後、「また同じようなミス、手違いが起こらないよう、動物管理マニュアルに情報の伝達に関する項目を加えました」と説明。
担当したスタッフには嫌がらせのメールや電話が相次いでいることについて、「本人も反省し、苦しんでいるため、やめていただきたい」と添えている。ダダは火葬後、遺灰となってモニカさんのもとに帰って来たという。
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(文/しらべぇ編集部・桜田 ルイ)