『鬼滅の刃』界に前例ない異変 「残念キャラ」が一番人気へと下克上果たす
8日より封切りとなった映画『銀魂 THE FINAL』だが、その特典ポストカードに衝撃を受けるユーザーが続出している。
■アンタ誰だ…と言いたくなるワケ
『鬼滅』主人公の竈門炭治郎(かまど・たんじろう)と、「柱」と呼ばれる凄腕の剣士9名が描かれたポストカードは全10種類。
和風テイスト漂う画風が大きな反響を呼んでいる…のだが、「柱最強」と名高い岩柱・悲鳴嶼行冥(ひめじま・ぎょうめい)のイラストには全く別のキャラが描かれている。
銀魂の特典の鬼滅イラストまとめてみた
けど悲鳴嶼さんだけww空知先生ww pic.twitter.com/hYRbdHmPNx— のじっちTV (@nojitv) January 8, 2021
「悲鳴嶼行…冥?」と自信なさげに名前が表記されたポストカードには、なんと『銀魂』主人公である坂田銀時(さかた・ぎんとき)の姿が。額に傷痕をつけ、目から涙を流し、念仏を唱えている様子は悲鳴嶼さんそのものだが、よくよく見ると手には目薬を持っており、念仏が記されているはずの羽織には「三分の一の純情な感情」「ウンコ投げ機」など、なかなか煩悩の強そうなワードが書かれていた。
アニメでは声優・杉田智和が悲鳴嶼さんと銀時の役を務めているため、いわゆる「中の人」繋がりのネタである。
■不人気キャラの面目躍如なるか
ここで面白いのが『鬼滅』キャラの中ではあまり人気の芳しくない悲鳴嶼さんが、今回の特典を受けて爆発的な人気を得ている点であろう。
現在公開中の『鬼滅』映画で圧倒的な存在感を放つ炎柱・煉獄杏寿郎(れんごく・きょうじゅろう)を筆頭に、柱の面々は高い人気を誇るキャラが勢揃い。
しかし「柱最強」にも関わらず、悲鳴嶼さんの人気は著しく低いのだ。これは恐らく「彼に焦点が当たる展開までアニメが進んでいない」「他の柱と比べて見た目が無骨すぎる」「武器は刀でなく、パワーキャラ御用達のモーニングスターを使用」といった点が要因となっており、ネット上ではネタキャラに近い不遇な扱いを受けていることもしばしば。
「悲鳴嶼さんのグッズだけ大量に売れ残っていた…」という悲しすぎる目撃談もしばしば上がっており、彼の懐の大きさを知る『鬼滅』ファンが歯痒い思いをしてきたのは事実である。
ちなみに昨年10月に『ジャンプ』本誌にて発表された人気投票では、悲鳴嶼さんの順位は22位であった。
■めでたく? 「一番人気」の座に
長らく苦渋を舐めてきた悲鳴嶼さんだが、『銀魂』作中で高い人気を誇る銀時に大幅なイメチェンを果たしたことが功を奏し、今回の特典の中ではまさかの一番人気に。
こういったグッズをファン同士がトレードする行為は「お取引」と呼ばれるのだが、過去の『鬼滅』グッズにおいては悲鳴嶼さんの人気は不当に低く、「他のキャラグッズと抱き合わせ」として、オマケ的な役割でお取引の場に上がるケースも非常に多かった。
しかし今回は「悲鳴嶼さんのカード希望です!」「私の煉獄さんと、悲鳴嶼さんを交換して頂けないでしょうか?」といった呼びかけもツイッター上で散見されるどころか、「悲鳴嶼さん」がトレンド上位に浮上。
まさに下克上ともいえる悲鳴嶼さんのフィーバーぶりを受け、古参のファンたちは「悲鳴嶼さんが求められてる…!」「こんな日が来るとは…」と、感動の涙を流しているようだ。
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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ)