妊婦を殺害し子宮から赤ちゃんを奪い取った女 狂気すぎる犯行で死刑執行へ
ある時から、いきなり赤ちゃんを抱くようになった30代の女。だがその直前、付近の町では妊婦殺害事件が起きていた。
日本でも報じられ人々を震撼させた、陰惨で猟奇的な妊婦殺害事件。犯人は知人の女だった。事件から16年が経過し、まもなく死刑囚の女に刑が執行されることを、米国の『NEW YORK POST』ほかが報じている。
■血の海だった事件現場
その殺人事件は2004年12月、米国・ミズーリ州ノーダウェイ郡のスキッドモアという町で起きた。
妊娠後期だったボビー・ジョー・スティネットさんが、首を絞めて殺害。さらに腹部がナイフで切り裂かれ、子宮から胎児が奪い取られており、現場は血の海と化していた。
■弁護士は精神疾患を主張
その後、事件の容疑者として逮捕・起訴されたのは、カンザス州のリサ・モンゴメリーという知人の女だった。「妊娠している」とよく嘘をついていたなか、突然赤ちゃんを抱いている様子が目撃され、スティネットさん殺害事件に関与しているのではないかと、周囲は怪しんだという。
モンゴメリー容疑者は犯行を認めたが、弁護士は「妊娠への強い願望と、赤ちゃんを見ると自分の子供だという錯覚に常に支配されていた。犯行当時も心神喪失の状態にあった」などと主張した。
■帝王切開の方法をネット検索
ところが検察はその後、同容疑者がネットで帝王切開術の方法を調べていたこと、そして人身売買の闇の組織に「女の赤ちゃんを45,000ドル(日本円で約460万円)で売りたい」と持ち掛けていたことなどを突き止めた。
ミズーリ州カンザスシティの連邦地裁で2007年に開かれた裁判では、犯行の計画性と殺意は明白だとして有罪の評決が下り、続いて死刑判決を受け、身柄は死刑囚監房へと送られた。
■トランプ政権最後の死刑執行か
すでに50代になっていたモンゴメリー死刑囚に対し、刑は今月12日にも執行される予定だ。当初は昨年12月8日に薬殺刑が予定されていたが、弁護士が新型コロナウイルスに感染し、延期が要請されたという。
奪い取られていた胎児のその後について、事件を担当した検事は「ヴィクトリア・ジョーちゃんと名付けられ、健康状態に問題がないことを確認し、実父のもとで元気に暮らしている」と語っている。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)