エレベーター昇降路の底に女性従業員の遺体 転落後に押しつぶされたか
日本でも十数年前、外国製エレベーターの事故や不具合の報道が相次いだが…。
一歩でも海外に出たら、どんなに新しく見えるビルであっても、足元をよく確認しながらエレベーターに乗り降りすることが大切だ。恐ろしい転落事故が起きたことを、ニューヨークのメディア『NEW YORK POST』『pix11』ほかが伝えている。
■押しつぶされていた遺体
米国・ニューヨーク市マンハッタンで15日午後4時10分頃、あるスーパーマーケットで行方知れずになっていた女性の従業員が、貨物用エレベーターのシャフト(昇降路)の底部から遺体となって発見された。
女性は何らかの原因でシャフト部分に転落したうえ、体が押し潰されていた。かご(エレベーターの箱)が底部まで下りたことが考えられるという。
■39歳の女性従業員が犠牲に
悲惨な事故が起きたのは、タイムズスクエアにほど近い、ミッドタウン・ヘルズキッチン地区のスーパーマーケット『フードエンポリアム(Food Emporium)』。
マンハッタン内に十数店舗を構えているチェーンの一店で、犠牲者は店の従業員である39歳の女性。プライバシーを重んじ、氏名などは明らかにされていない。
■事故原因は現在調査中
事故の当時、食料品を大量に買おうと店を訪れていた客のジェス・メイユアさん(39)は、警察官や救急隊員がストレッチャーを押しながら慌ただしく店内に入ってくる様子を見て、メディアの取材に「ただ事ではないと感じました」と語っている。
警察が現在、事故の原因につながるエレベーターの故障や不具合などがなかったか、従業員から聞き取りを行っている。
■築1年のマンションでも
海外では、エレベーターでの事故がまれに起きている。原因として多いのは「ドアが開いて乗ろうとすると、かご(箱)がない」という状態だ。
昨年秋にはベトナム・ビンズオン省の築1年のマンションで、警備員の男性が18階からエレベーターに乗ろうとしてシャフトの底部に転落し、死亡した。
ボタンを押したことでドアだけが開いたが、かごは20階で停止。住民から「故障している」との知らせが入った直後の事故だった。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)