トム・クルーズ、新型コロナ対策なしのスタッフを怒鳴る 強い責任感に「心打たれる」の声も
普段の穏やかな性格とは異なり、撮影ではひとつの妥協も許さない厳しさが目立つという俳優のトム・クルーズ。これは、彼らしいエピソードと言えるのかもしれない。
2021年11月の公開を目指し、撮影が進められているアクション映画『ミッション:インポッシブル7』。その撮影現場で、主演のトム・クルーズが声を荒げ、スタッフに説教する場面があったという。
録音された音源が流出して波紋を広げていることを、英米のメディア『The Sun』『Variety』などが報じている。
■穏やかなトムが激高
トム・クルーズは普段は穏やかだが、仕事に対してプロ意識が非常に高く、真面目で、完璧な作品に仕上げるためには、とことんまで自分を追い込むことで知られている俳優だ。
『ミッション:インポッシブル7』の撮影においても、新型コロナウイルス感染予防のための厳密なルールを、しっかりと守っていた。
ところが撮影スタッフのなかには、ふと気のゆるみが生じてか、ルールを破ってしまう者も。トムがそんなスタッフらに対し、激しい怒りを爆発させたという。
■「守らない者はクビだ」
きっかけは、2人のスタッフがコンピューター画面と向き合うなか、「互いに2メートル以上の距離をとる」という感染予防のルールを破ったことだった。
流出した音源によれば、トムは彼らに「こういう状況を再び見かけたら、もう君たちはここには要らない」と厳しく注意。
さらに激高して「感染者が出ればシャットダウン(撮影中止)なんだぞ!」「ルールに従えないなら問答無用の解雇だ」と怒鳴り、矛先は「お前も、そしてお前もだ!」と撮影現場の全員に向けられた。
■「人々の信頼に応えよう」
いったんは「That’s it.(それだけだ)」と結んでもまだ言い足りないのか、言葉を変えながら次々と怒鳴りまくるトム。
今こうして撮影できているのも、自分たちを信頼し大金を投資してくれた人々、保険会社、プロデューサーらのおかげであって、自分たちはそれに応える必要があると、真剣に説いている。
また、作品が無事に完成すれば数千人の雇用者の暮らしを守ることになるとし、「誰もが子供たちを食べさせ、学費を稼ぐために必死なんだ」とも訴えた。
■常に撮影中止の可能性
『ミッション:インポッシブル7』は、10月のイタリアでの撮影中にスタッフ12名が新型コロナウイルスに感染し、スケジュールに狂いが生じて、何とか撮影が再開されていた。
ロケは2週間前からイギリスに移っていたが、180万人以上が感染して6万人以上が死亡、いまだ感染者が増加中という同国も油断がならない。感染者が出れば、待っているのは問答無用の撮影中止だ。
■「トムよく言った」のコメントも
この音源を流出させた人物は、トムにヒステリックな一面があることを暴露しようとした可能性もある。だが『Variety』誌に寄せられたコメントからは、多くの人がこの件をむしろ好意的に受け止めていることがわかる。
「トム、よく言った! 敬意を表したい」「彼は正しい。業界の今後を真剣に考えている」「ハリウッドには、いつまでもトムのような俳優が必要だ」といった声が次々とあがっている。
冷静になると、「俺の言いたいこと、分かってくれたか」と繰り返し問いかけたトム。「自分には(新型コロナ感染者を出してはならないという)大きな責任がある。何とか理解してほしい」と、最後まで真剣そのものだった。
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(文/しらべぇ編集部・桜田 ルイ)