「ご飯がまずい」と妊娠中の妻に暴行 自殺にみせかけた夫を殺人罪で起訴
赤ちゃんが誕生すれば妻は子育てに追われる。慌ただしい生活を想像してもなお、夫は自分のことばかり考えていた。
妊娠し、赤ちゃんを自分の腕に抱く日をそれは楽しみにしていた20代の女性が、なぜ「死のう」などと考えるのか。フェイスブックに綴られていた遺書のような文章、そしてノートに綴られた人生への絶望感。
それらがすべて夫の画策であったことを、英国のメディア『The Sun』やブラジルのメディア『GLOBO』が伝えている。
■事件現場は血の海
ブラジル・サンパウロ市の北部に位置するヴァールゼア・パウリスタ。この町で昨年12月23日、フランシーヌ・リゴ・ドス・サントスさんという21歳の女性が変死体となって発見された。
検視では喉を深く切り裂かれたことによる失血死と判断され、同じ部屋で首と手首に軽い傷を負っていた夫のマルセロ・アウグスト・デ・スーザ・アラウホも病院へ。現場となった自宅は血の海だった。
■実家の家族が原因で自殺?
この事件は12月23日、フェイスブックに「夫婦ふたり一緒にあの世に逝きます」という遺書めいた文章が綴られていることに気付いた親類が警察に通報し、発覚した。
現場にあったノートにも、夫妻が人生に絶望していることが綴られていた。家族がひとり増えることの不安に加え、フランシーヌさんが実家の家族とうまくいかず人間関係に悩んでいるという内容だった。だが、彼女が赤ちゃんのママになる日を大変楽しみにしていたこともわかってきた。
■「料理がまずくて…」
事件性を否定できない状況に、警察は夫のアラウホを重要参考人として事情聴取を続行。このほどついに、アラウホは自身の手で12月22日の夜にベッドで妻を殺害したことを認め、殺人ほかの容疑で起訴された。
「料理がまずく、クリスマスですら美味しいものを作れない。これから赤ちゃんが生まれたらどうなるのか」などと妻に不満を言って大喧嘩になり、カッとなって殺してしまったという。
■料理が苦手な女性は少なくない
しらべぇ編集部が全国20〜60代の男女1,342名を対象に調査したところ、「苦手な家事」があると答えたのは男性では全体の55.7%、女性では全体の65.5%だった。
またフランシーヌさんと同じ女性に目を向けると、1位はアイロンがけの24.1%でなんと料理は2位。4.5人に1人という22.8%が苦手だと感じていることがわかった。
妻があまり料理を得意としていないことがわかり、自身が積極的に料理を覚え、腕を磨いてやろうと奮起する夫も少なくない。夫婦とはそんな風に寄り添い、支え合っていくのが理想ではないだろうか。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国20代~60代の男女1,342名(有効回答数)