スーパーで転んだ6歳少女の目に金属棒が… 失明寸前の事故で問われる企業対応
相次ぐスーパーでの子供のケガ。失明の危機にさらされた子もおり、子供の目の高さには危険な物があるようだ。企業の安全対策が求められている。
ショッピングセンターに祖母と買い物に来ていた6歳の女の子が、転倒して衣類のハンガーラックに顔面を強打。金属部分が目に突き刺さり、あわや失明の危機にさらされるという事故が発生した。イギリスの『Mirror』やオーストラリアの『perthnow』などが報じている。
■バランスを崩して転倒
オーストラリア・シドニーにあるスーパーマーケット『Kmart(ケイマート)』に、祖母と買い物に来たセシリア・チャンちゃん(6)。ハンガーラックにかかっているシャツを取ろうとしてバランスを崩し、転んだ瞬間に、ラックから飛び出ている金属部分が目に突き刺さってしまった。
大変な流血となり、一時は失明も危ぶまれた。その後、なんとか視力は回復したものの、瞼の形は左右で差が生じ、傷跡は一生残るだろうという。
■以前にも同様の事故
セシリアちゃんの痛々しい事故より1ヶ月ほど前にも、シドニーのスーパーマーケット『Target(ターゲット)』で同じような事故が発生していた。
そちらの被害者はサードくんという5歳の男の子で、落としたおもちゃを拾うため頭を下げた瞬間、金属が目に突き刺さった。無理に引き抜き、まぶたを裂いてしまったという。やはり失明に近い状態となったが、裂けた涙管を修復するための約2時間の再建手術が成功し、視力が回復した。
■企業側の対応は?
事故を受け、オーストラリアで『Kmart』や『Target』を展開するWesfarmers(ウェスファーマーズ)社は、「来年の初めまでに、全てのハンガーラックから出ている金属部分に、プラスチックのキャップを被せることにする」「『Kmart』向けに約120万個、『Target』のために90万個を準備する」と発表。顧客の安全が最優先だとしている。
これについて、セシリアちゃんの母親ジルさんは、「本当はサードくんの事故後すぐに動くべき。そうすれば私の娘の事故は起きなかったのに。迅速な作業を求めたい」と話している。
■子供が被害に遭う事件は悲しい
しらべぇ編集部が全国10~60代の男女1,653名を対象に調査したところ、「子供が被害に遭う事件を見ると悲しい気持ちになる」と回答したのは全体の69.8%だった。
性年代別では60代女性で83.6%、50代女性が83.2%など、高齢女性ほど割合が高いことがわかる。
「子供がおとなしいときは具合が悪いとき」と言われるほど、常に元気いっぱいの子供たち。片時も目を離さないのは難しいが、スーパーなど物が多く危険が潜んでいる場所では、十分に気を付けたいものだ。
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(文/しらべぇ編集部・桜田 ルイ)
対象:全国10代~60代の男女1,653名(有効回答数)