1歳娘を熱湯に浸け死なせた母親の裁判 呆れた嘘と釈明で陪審員の反感を買う
事件を担当した地元警察の主任警部は、「最初から母親を疑っていました。話が矛盾だらけでしたから」と述べている。
体を熱湯に浸け込まれ、深刻な熱傷で死亡した1歳7ヶ月の赤ちゃん。罪もない我が子の命を奪った鬼畜の母親について、このほど裁判が開かれた。被告の呆れるような釈明が、法廷のすべての人を不快にさせたことを、英国のメディア『BBC』『Euro Weekly News』などが報じている。
■深刻な熱傷で死亡
今年3月6日、英国・ノッティンガムシャーのマンフィールドで、グレイシー・クラウダーちゃんという1歳7ヶ月の女の子が、全身の65%に深刻な熱傷を負って救急搬送され、病院で死亡が確認された。
事故現場の検証と並行し、警察は母親のケイティ・クラウダー容疑者(26)を事情聴取。「気が付いたら、娘が意識なくうつぶせに倒れていた」などと話したことから、保護責任者遺棄致死を疑い身柄を確保した。
■母親のあいまいな供述
警察の取り調べに対し、「飼い犬の世話をするため、バスルームのバケツに熱めのお湯を大量に張った。娘がそれをひっくり返してかぶった可能性がある」などと話したケイティ容疑者。しかし拭き取られたのか、床に水滴は残っていなかった。
さらに「熱さと痛みで悲鳴を上げ、泣き続けるだろう。聞こえなかったのか」の問いには「気付かなかった」と返答するなど、話には矛盾点が多かった。その後の血液検査でコカインの摂取も認められ、警察はケイティを殺人容疑で起訴した。
■娘を1時間も放置
その裁判がノッティンガム刑事法院で開かれ、法廷では検視や司法解剖で判明した事実が次々と明らかに。グレイシーちゃんは沸騰した熱湯に浸けられていたこと、通報したのは近所に暮らす被告の両親で、事件発生から1時間も経過していたことなどだ。
我が子から1時間も目を離し、何をしていたのかと問われた被告は、「飼い犬の排せつ物の処理で忙しかった」と述べた。それに1時間もかかるまいとして、釈明は強い反感を買い、陪審員は全員一致でケイティ被告に有罪の評決を下している。
■言い訳が多いと自覚する人たち
しらべぇ編集部が全国10〜60代の男女1,721名を対象に調査を実施しところ、「自分は言い訳が多いほうだと思う」と答えた人は全体の38.1%。性年代別では、若いほどその割合が高くなることが判明した。
このたびの命が関わる事件ではなくても、人は日常でも言い訳をすることがある。非を認めるのは恥ずかしい、認めればもっと追及されそうだ…。そんな葛藤のなかで、つい口にしてしまうのだろう。
だが嘘の言い訳は、多くが相手に見透かされてしまう。そんな失敗例を多数見聞きし、年齢を重ねるごとに人は嘘をつかない、見苦しい言い訳をしない人間になっていくのかもしれない。
・合わせて読みたい→14歳少年と関係を持った30代女性 Facebookへの嘘の登録で無罪に
(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国10代~60代の男女1,721名(有効回答数)