母親を惨殺し遺体を切断した娘 裁判で「お医者さんが元通りにしてくれる」と発言
知的面の問題といじめの被害。この二つが重なり深刻な攻撃性を覚えてしまった娘は、怒りの矛先を守ってくれていた母親に向けた。
母親を惨殺し、その遺体を細かく切り刻んだ20代の娘。切り落とした頭部や肉片は、隣家の目の前にもばら撒かれた。狂気の娘が起こした殺人事件の裁判がついに開かれたことを、地元紙『シドニー・モーニング・ヘラルド』に続き、イギリスの『Mirror』も報じている。
■バラバラ遺体の一部は隣家に
オーストラリア・シドニーの民家で昨年7月、ジェシカ・カミレリという女が猟奇殺人事件を起こし、逮捕・起訴された。犠牲者は、母親のリタ・カミレリさん(当時57歳)。ジェシカは刃物でリタさんの体を85回刺し、遺体を切断後、自ら通報していた。
駆け付けた警察官や救急隊員は、自宅および隣家の前でリタさんの頭部や肉片を発見。鼻や眼球、舌などは自宅の台所の床に散乱していたと報告している。
■ホラー映画に夢中だった被告
猟奇的な殺人事件についての注目の裁判が、ニューサウスウェールズ州最高裁判所でスタート。残忍な殺害方法や状況が次々と明らかになり、法廷の人々を青ざめさせている。
同被告はホラー映画の大ファンで、特に大虐殺やカニバリズム(人肉嗜食)の作品を好んで鑑賞していたことが明らかにされ、ある作品に強い刺激を受けていたこともわかってきた。
■残虐さの裏にいじめ被害も
ジェシカ被告の姉クリスティ・トリシさんも、法廷で証言した。妹が周囲の誰とでも衝突していたこと、複数の番号にイタズラ電話をかけ「首を切り落としてしてやる」と脅していたこと、そして過去に親族の女性たちを襲って、髪の毛をはぎ取ったことなどに触れた。
学校では失読症、ADHD(Attention-deficit hyperactivity disorder=注意欠如・多動症)、軽から中等度の知的障害および自閉症スペクトラム症との診断を受け、「級友からのいじめに苦しんでいた」とも証言している。
■裁判は5日間の予定
亡くなったリタさんは、過保護で心配性だったという証言があり、かなり前から娘について心を痛めて友人に相談していたという。悪魔祓いを勧められ、除霊師の施術に約14万円を投じていたことも、法廷で明らかにされている。
「心臓が動き始めれば生き返るのでしょう? お医者さんなら母の頭部を首に戻せるのかな」などと、裁判官に向かって質問したジェシカ被告。知的面の問題やいじめの被害は裁判にどれほどの影響をもたらすものか、大きな注目が集まっている。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)