『鬼滅の刃』が流行語の年間大賞に選ばれるのが難しい理由 「絵にならない受賞者と…」
『 2020 ユーキャン新語・流行語大賞』の受賞語が発表も、ネット上では受賞されなかったワードに注目が…
■『鬼滅』が選ばれない理由は…
そんな社会現象を巻き起こし、大賞候補とも言われていた『鬼滅の刃』がなぜ…と衝撃を受けた人も少なくないだろう。
しかし、2002年に新語・流行語大賞(現代用語の基礎知識)の広告で東京コピーライターズクラブの新人賞を受賞しているしらべぇのタカハシ編集長は、「年間大賞には選ばれないだろう」と予想していた。
■受賞語の傾向と『鬼滅』に不利な要素
タカハシ編集長は、「新語・流行語大賞は、この手の賞としては老舗なので、これまでの授賞式にはかなりの大物が出席してきました。その映像や写真が翌日のワイドショーやスポーツ紙の紙面を賑わせて、注目を集めてきたのです。そのため、とくに年間大賞は『受賞者が来場できる言葉』になってきた傾向があります」と説明。
続けて、「作家の場合、担当編集者や編集長などが代理出席することもありますが、無名な人なので絵にならないですよね。なので、吾峠呼世晴先生の顔出しが難しい『鬼滅の刃』の受賞は難しいのではないかと思います」と解説した。
なお、この日は『週刊少年ジャンプ』の中野博之編集長が出席していた。
■作品名での受賞は難しい?
また、作品名でのノミネートであることも選ばれにくい理由であると指摘。
「生み出された・流行した言葉・キーワードというよりは、タイトルそのものであることも年間大賞は厳しいのではないかと予測する理由です。新語・流行語大賞の選考委員は、商品名自体よりはメッセージ性のあるキーワードを選ぶ傾向もあるためです」と話した。
『鬼滅の刃』が社会現象を巻き起こし、多くの人に今年認知されたことは間違いない。ただ、「2020ユーキャン新語・流行語大賞」という場には適していなかったということのようだ。
・合わせて読みたい→2020ユーキャン新語・流行語大賞ノミネート30語が決定 大賞有力候補はやっぱり…
(取材・文/しらべぇ編集部・北田力也)