「死亡」した男性が霊安室で絶叫 防腐剤注入で太腿にメスを入れた瞬間に
遺体安置室の職員は、医師が「死亡」と判定すれば当然それを信じるだろう。
世界各地で報じられている「死んだはずの人が蘇った」というニュース。しかし科学的にみると、殆どのケースでその根底には医師によるずさんな死亡判定があるといわれている。
この一件はいかがであろうか。あまりにも気の毒な男性患者の話題を、イギリスの『Metro』や『Mirror』などが伝えた。
■遺体は霊安室へ
ケニア・ケリチョ郡で11月24日、ピーター・キゲンさんという32歳の男性が激しい腹痛を訴えながら自宅で倒れた。もともと慢性疾患を抱えていたなか、急激な発症だったという。
カプカテットの病院に救急搬送されたピーターさんはすでに意識がなく、医師は間もなく家族に死亡を宣告。献体が決まっていた彼の遺体は安置室に運ばれた。
■メスで右の大腿を切開
その3時間ほど後、安置室の職員はピーターさんの遺体を防腐・保存するための処理を始めた。ホルムアルデヒド水溶液を大腿動脈から注入し、体液・血液と入れ替える作業だった。
ところがその瞬間、ピーターさんは覚醒。太腿にメスが入った激痛で絶叫したのだった。
■しっかりと確認もせず…
直ちに治療室へと戻されたピーターさんについて、医師は「奇跡的に覚醒し、息を吹き返した」などと説明したが、家族はその話を信用していない。
救急車の到着時に、看護師がろくに調べもせず「呼吸していない」と医師に告げ、そのせいか心肺、脈、瞳孔などの確認が、あまりにも素早く終了していたことを思い出したためだ。
■病院に詳しい調査を依頼
ケニアのメディア『Citizen TV』の取材に、「死亡の診断そのものが、あまりにも大雑把でした」と強い不満を訴えたピーターさんの弟。叔父と共にこの件に関する詳しい調査を病院に依頼し、その回答をずっと待っている。
わずかな時間のずさんな確認作業で、普段から安易な死亡診断がなされていたことを疑わせるこの一件。同メディアは病院やケリチョ郡の保健当局にも取材を申し入れているが、なかなかコメントを得られないという。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)