50名超の未成年と精神障害のある男性が被害に 性的虐待を撮影した男2名を逮捕
主犯格の男は一連の事件で、極秘にお小遣いをほしがっている少年少女の心理を巧みに利用し、犯行を繰り返していた。
犯行は6年にも及び、大変な数の未成年者が性的虐待および搾取の被害にあったにもかかわらず、警察に被害届を提出する者はいなかった。未成年者を苦しめるネット社会の闇。極めて嘆かわしい事件だと話題になっている。
■12歳少年の通報で発覚
オーストリア・ニーダーエスターライヒ州のアムシュテッテンという村で、未成年者52名に対する性的虐待および搾取の容疑で、主犯格の男(27)と共犯のトルコ国籍の男(22)が逮捕された。
12歳の少年に対し犯行を試みようとして通報され、主犯格の男の犯行期間は6年間にもわたることが判明。しかし、被害者のプライバシーを尊重する観点から、容疑者の氏名は明らかにされていない。
■少年少女最低52名に被害
主犯格の男は、メッセンジャーアプリを通じて知り合った11歳から17歳までの52人の少年少女に次々と連絡を取り、性的な画像や動画を送るよう指示し、実際に受け取っていた。
また、車で出かけて相手と直接会い、車中や男の自宅、あるいはひと気のない雑木林に連れ込んで性的虐待に及ぶこともあった。いずれも、画像・動画の撮影を目的としていたことがわかっている。
■明るみに出なかった理由
犯行は6年にも及び、大変な数の被害者がいるにもかかわらず、一連の事件で警察に被害届を提出する者は誰もいなかった。その点について警察は、容疑者が被害者にその都度、必ず見返りを与えていたことを挙げている。
ほとんどの性犯罪者が「他言したら家族を殺す」などという脅しで被害者を支配しようとするなか、今回の被害者たちは金銭や金目の物を報酬として与えられ、ギブアンドテイクの関係が成り立っていたことが考えられるという。
■精神障害のある男性を拷問
また、精神に障害がある23歳の男性も被害に遭っていた。紐で縛り上げられ、素肌にタバコの火を押し当てられるなどの拷問を受けた挙句、主犯格の男に性的に暴行されていたという。
両容疑者の身柄は拘置所に送られたが、保釈保証金の設定はなされていない。性的な画像や動画で収入を得ていた可能性もあり、厳しい取り調べが続いている。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)