小林麻耶騒動からみるYouTube告発の有効性と問題点 失われた信頼関係が決定打に
小林麻耶の『グッとラック!』(TBS系列)降板騒動から、YouTubeでの告発の現代性を考察。
■YouTube告発の有効性
YouTubeでの告発という点からして、この騒動はいじめというよりパワハラ問題に類似する。須田のコメント炎上においても、いじめやパワハラ被害者を悪く言うと炎上しやすいという構図となっている。
今日において、パワハラのYouTube告発が有効かどうかを考えると、この問題はわかりやすいだろう。須田の炎上をみても、昨今のウェブ上の言説は、YouTubeで告発することは正義という発想が強そうだ。
■告発の問題点
確かに上司などに悪質な人間がいる場合、YouTubeで簡単に告発でき、対象組織にクレームが殺到し、改善が図られるならよい社会である。しかし、簡単にそれができてしまうならば、本当に組織に悪質な状況があるかが問題となるだろう。
また国家にせよ企業にせよ、すべてが公開されていればよいという単純なものでもない。それによって失われる柔軟性も大きいだろう。YouTubeなどでの告発は当然その覚悟や告発の重大性への自覚、そして悪質な状況の証拠を出せるかなどの正当性が問われる。