トランプ大統領の法律チームがアダルトショップ隣で会見 有名ホテルと早合点か
大統領の再選を勝ち取るためリーガルチームは一丸となって闘う、そう宣言するはずが、会見はなんとも情けない事態に…。
米国・ペンシルベニア州フィラデルフィア市の北東部にある、ステート・ロードという名の小さな道路。
この近辺に並んでいるのは、小さなガソリンスタンド、自動車整備工場、中古部品販売店、廃車解体業者、廃棄物リサイクル業者、アダルトショップなどだ。
昼夜を問わず車の通りや人の姿がまばらなこの通りのある造園業者の駐車場で、なんとトランプ大統領のリーガルチームが記者会見を行っていたことをご存じだろうか。
■同じ「フォーシーズンズ」でも…
トランプ大統領は現地時間の7日、国民に向けてあるツイートを放っていた。大統領選に絡んだ法廷闘争について、法律チームがフィラデルフィア市の『フォーシーズンズ・トータル・ランドスケーピング』で11時半に会見を開く、と言う内容だった。
恐らく側近から報告された通りの名称をツイートしたのだろうトランプ大統領。だがフォーシーズンズ・ホテルは同市のど真ん中にあり、名称は『フォーシーズンズ・ホテル・フィラデルフィア・アット・コムキャスト・センター(Four Seasons Hotel Philadelphia at Comcast Center)』だ。
■シャッターに貼られた大型バックボード
恐らく名前が似ていることから、リーガルチームの誰かが早合点し、さびれた工業団地にあるその造園業者に「お宅で会見を行いたい」などと申し入れ、受理されたのだろう。準備された赤・青の大型バックボード『TRUMP 2020』は、倉庫のシャッターに貼られた。
駆け付けたメディアも苦笑を禁じえなかったようだが、そこは敬意を払う必要がある。余計なツッコミを入れる者もなく、周辺のさびれた雰囲気が映り込まないよう撮影は工夫された。
■すぐ隣はAVショップ
トランプ大統領の顧問弁護士であるルドルフ・ジュリアーニ氏は、そんな中で手元の文章を淡々と読み上げるしかなかったが、そのすぐ並びは、なんとアダルトショップの『ファンタジー・アイランド(Fantasy Island)』だった。
店主のザリフ・ジェイコブスさんは、隣の駐車場がやけに賑やかであることに気付き、何事かと外に出てきてジュリアーニ氏を見て驚いた。
その後は「あの会見についてのニュースで、“隣はなんとアダルトショップです”なんてどこも書くもんだから、うちの店名が一躍有名になっちゃった。嬉しいね」とツイート。バイデン氏を支持する彼は「トランプは負け、負けたんだ!」と大変ご機嫌だ。
■「早く敗北宣言を」の声
最後に片方が敗北宣言を行って幕を閉じる、それがアメリカの大統領選だ。
大将が負けを認めない限り、下の者はいつまでも武器を握りしめたままになってしまう。トランプ氏に対し、多くの著名人がツイッターなどで「潔く敗北宣言を」と語りかけているが、聞く耳を持たない彼の様子は、まさに駄々っ子のようだ。
ロケーションからしてバタバタしてしまった、このたびの法律チームの会見。もしもこれが4月1日なら「エイプリルフールのジョークだ」と言って逃げることも可能だろうが、残念ながらフェイクニュースでもなんでもないことを最後に添えておきたい。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)