売っている野菜の大きさが同じな理由は… チコちゃんが秘密に迫る
『チコちゃんに叱られる』でスーパーに売られる野菜の秘密を解説。「メンデルの法則」を利用していたものだった。
30日に放送された『チコちゃんに叱られる!!』(NHK)で扱われたテーマのひとつ、「売っている野菜が同じ大きさなのはなぜ」に注目が集まっている。スーパーで売られている野菜たちはほぼ同じ大きさに揃っているがなぜなのかチコちゃんがその秘密に迫った。
■F1だから
チコちゃんの気になる回答は、「F1だから」という。F1とは、カーレースのF1(Formula1)とは関係なく、野菜の種の種類の1つ。
野菜の種には、大きく分けて「F1種」「固定種」もしくは「在来種」と呼ばれる2種類がある。現在、スーパーで売られている均一な大きさの野菜はF1種で、固定種・在来種と呼ばれる種類は、大きさや形がバラバラになってしまうようだ。
■F1種の特徴は…
F1種のFはFilial(雑種)という意味。メンデルが発見した遺伝の法則を利用した種だが、番組ではメンデルが行った実験に基づいて法則について説明した。
19世紀、オーストリアの司祭だったメンデルは「丸いえんどう豆」と「しわしわのえんどう豆」を用意して掛け合わせる実験を実施。丸いえんどう豆の遺伝子を「AA」、しわしわのえんどうまめを「aa」とすると、子供のえんどう豆は「Aa」「aA」となる。
こうなった場合は、優性遺伝子の「A」が劣性遺伝子の「a」より優先される法則があり、丸いえんどう豆が生まれる。こういった良い遺伝子が優先されることを「優性の法則」と呼ぶ。
このメンデルの法則を利用したのがF1種で、成長も早く病気に強いという特徴も持っているため、現代の大量生産・大量消費の時代にマッチしているのだという。
■F1同士をかけ合わせると…
F1から種をとって掛け合わせた場合は、「AA」「Aa」「aA」「aa」が生まれる。「aa」はしわしわなえんどう豆なので、F1種と比較すると、安定して高品質なものを供給できないことになる。
つまり、F1種から採れた野菜たちからを掛け合わせず、農家は新たなF1種を購入して作物を作ることとなる。
最初に挙げたF1種以外である在来種・固定種は、代々その土地に作られてきた伝統野菜に多く、野菜本来の独特な味わいのあるものを育てることができると紹介し、テーマを締めた。
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(文/しらべぇ編集部・Aomi)