コロナ禍でネット利用を避けられず 陰湿ないじめ苦に12歳の女児が自殺
たった12歳。人生これからという若い女の子が、いじめが原因で自らの命を絶ってしまった。学校側の努力は十分だったのか。
学校でいじめられ、インターネット上でも苦しめられたある女の子。必死に守ろうと努力したという家族だが、「パンデミックの影響もあり限界があった」と明かした。
■いじめに苦しんでいた女児
英国・ノーサンバーランドで暮らしていた12歳の女の子は、学校でいじめを受け始め、徐々に不安定になっていった。
校内に友達はいたが、同じクラスには親しい子がおらず、完全に浮いた存在に。思春期の入り口にある女の子にとって孤立はつらく、昨年11月には自傷行為が始まった。
今年3月には病院に搬送される事態になり、それを知ったいじめっ子たちは「死ぬこともできない役立たず」「死ねばアンタの家族も喜ぶのに」などと暴言を吐き、女の子をさらに苦しめた。
■パンデミックが及ぼした影響
SNS経由で送りつけられるメッセ―ジも悪質だったことから、母親(35)は女の子からスマートフォンを取り上げ、メッセージが目に入らないよう工夫した。
しかし、ほどなくすると新型コロナウイルスの感染拡大が深刻になり、ロックダウン状態に。そこで学校とのやりとりや勉強にインターネットが欠かせなくなると、再び陰湿なメッセージを多数送られ、女の子の落ち込みはいっそう深刻になった。
死んで、いじめから解放されたい。そう思いつめた女の子は、自殺を決意。10月1日に家族が遺体を発見し、父親(38)が必死に蘇生を試みたが、手遅れだった。