引っ張った赤ちゃんの頭が分娩室の床を転がり… 小さな命への医療過誤が発生
たとえ心音が止まってしまったとしても、赤ちゃんの命を粗末に扱ってはいけない。
安産を祈るも、思わぬアクシデントが起きてしまうお産。赤ちゃんが死亡する悲劇では、胎児に起きた何らかの異変のほかに、医療スタッフ側のミスが問われることもある。驚くような医療過誤の話題が、ブラジルから飛び込んできた。
■下腹部の異変で救急搬送
今月16日朝、ブラジル・パラー州のベレン市にあるサンタ・カサ・デ・ミセリコルディア病院の産科で、妊娠8ヶ月の女性が分娩台にあがった。
東に数十キロ離れたオウレーン市に暮らす女性は、下腹部に異変を感じて救急車を要請し、夫に付き添われながら同病院に午前6時頃に到着。受診を待つ3時間ほどの間に、友人や身内も続々と病院に駆け付けた。
■粗末すぎる処置
医療スタッフは赤ちゃんの心音を確認することができないとして、胎児が死亡している可能性について親族に説明。すると彼らは「一刻も早く帝王切開を」などと訴えた。
ところが医師は「経膣分娩(自然分娩)でよい」と告げて女性を分娩台に誘導し、子宮を上部から強く押し続けたという。さらに無理に引っ張り出したことで赤ちゃんの頭部が首の部分でちぎれ、床に転がり落ちるという驚きのアクシデントが発生した。
女性はただちに麻酔薬を打たれて手術室へ運ばれ、大出血のなかで赤ちゃんの肩から下を取り出す手術が行われた。