狙われたコーヒーカップ 「居眠りでクビになれ」と同僚に精神安定剤を混入
誰にも気づかれぬうちに、こっそり行われる異物混入という卑劣な行為。厳しい罰を望む声は多い。
仕事の合間に、コーヒーで一息入れるという人は多い。給湯室で作る職場もあれば、近くのカフェから自分で買ってくる、あるいは人数分をまとめて誰かが買ってきてくれる職場もあるだろう。そんな中で増えているのが、ターゲットが飲むコーヒーへの異物混入事件だ。
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■評価が高い同僚に嫉妬
イタリア・ピエモンテ州クーネオ県の裁判所で、同僚の女性のコーヒーに精神安定剤を大量に混ぜていたマリアンジェラ・チェラートという被告に対し、懲役4年の実刑判決が言い渡された。
犯行は2017年10月に始まった。同県ブラ市の会社に勤務していたチェラートは、仕事ができる同僚のアリチェ・ボルドンさんに嫉妬。「上司たちの目の前で居眠りすれば評価が落ちる」と考え、飲み物への異物混入を計画したことがわかっている。
■一気に飲んで卒倒
希望する人数分のコーヒーを近くの店からまとめて購入する役を、頻繁に買って出ていたチェラート被告。その際、ボルドンさんのコーヒーに薬を混ぜていた。
ある日、ボルドンさんはコーヒーを一気に飲んで意識を失い、搬送された病院で脳卒中を疑われたが、原因は判明しなかった。だが2ヶ月ほどすると、別の人が買いに行ったコーヒーでは、具合が悪くならないことに気付いたという。
チェラートが買ってきたコーヒーを怪しむようになったボルドンさんは、コーヒーをわざと残して成分検査へ。そこで通常服用量の10倍もの精神安定剤が検出され、直ちに警察に通報した。
■コーヒーによる異物混入事件
米国・ミシガン州では、結婚22年の妻を殺そうと計画して致死量の鎮静剤をコーヒーに混ぜた疑いで、40代の夫を訴追。またミソネタ州では、好意を寄せている職場の女性のコーヒーに自身の体液を混ぜた30代の男が、逮捕されていた。
家庭でも職場でも、また好意でも悪意でも、異物混入事件にコーヒーが利用されるというケースが増えているようだ。
■職場の人間関係は良好?
しらべぇ編集部では全国の20~60代の有職者779名を対象に、職場の人間関係について調査を実施。「上手くいっている」と答えた人は48.3%だった。
年代別では、60代が66.0%と高い一方、20代は40.0%と低いことが判明。「人生経験の差」として片付けるのは簡単だが、若いほど先輩・上司の機嫌や顔色に対する不安を感じやすく、そこに同僚に対するライバル意識も加わり、様々なプレッシャーに苦しめられているのかもしれない。
人間関係の悩みが尽きない職場だが、せめて陰湿なイジメや嫌がらせのない世界にしたいものだ。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国20代~60代の有職者779名 (有効回答数)