「違法Tシャツ」で2名が逮捕 私的使用は問題ないのか弁護士に聞いた

『五等分の花嫁』などのキャラクターを不正に複写して販売したとして、2名が逮捕。「違法Tシャツ」は所持しているだけで違法?

■「個人利用」なら問題ない?

レイ法律事務所・舟橋和宏弁護士

舟橋弁護士によれば、著作権という権利の中には複製権という権利があり、著作権者に断りなく複製することは禁じられているという(著作権法21条)。

「漫画のキャラクターのイラストをTシャツに複写することは、漫画で描かれているイラストをTシャツに印刷し複製していると考えられますので、著作権(複製権)侵害になります。著作権侵害の場合、10年以下の懲役または1000万円以下の罰金になる可能性があります」とのこと。

はたして、個人利用も問題なのだろうか。舟橋弁護士はこう続ける。「とはいえ、個人で楽しむくらいであれば、著作権者の受ける被害も少ないといえることなどから、私的使用の範囲で複製は著作権侵害にならないとされています(著作権法30条1項柱書)」。あくまで自分が楽しむ限りならば著作権侵害にはあたらないようだ。


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■「公式グッズを買って作品を応援してほしい」

では、無償で友人などに配っていた場合であればどうなのだろうか。「私的利用については、友人だからよい、無償ならばいいとされているわけではありません。少なくとも、今回の出版社のリリースのように50枚もあるというのは、私的利用とは言えないでしょう」とのこと。

舟橋弁護士は、今回の発表を受けて「いちファンとしては、公式に無断で売られている商品ではなく、原作を買ったり、公式に販売されたグッズなどを買うことで、その作品を応援してもらいたいと思うばかりです」と述べた。

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(取材・文/しらべぇ編集部・二宮 新一 取材協力/<a href="https://rei-law.com/">レイ法律事務所</a>・舟橋和宏弁護士)

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