活発すぎた9歳男児が死亡 よじ登った更衣室のロッカーが倒れて下敷きに
「うちの子はヤンチャ(お転婆)で…」と嘆く親は少なくない。活発で冒険心が強い子は怪我も絶えないという。
何かを目にして興味を抱いたとき、危険察知能力が高く慎重になる子もいれば、冒険心や好奇心を抑えられなくなり、積極的に遊びを仕掛けていく子もいる。我が子を事故から守ってあげたいと親は常に真剣だが…。
■兄がいる高校に父親と
昨年5月23日、英国・エセックス州チェルムズフォードにあるグレートバッドウ高校の更衣室で、レオ・ラティフィくんという9歳の男の子が倒れてきたロッカーの下敷きになり、死亡した。
同高校の水泳部にレオくんの兄が所属しており、その様子を父親がプール脇で見学している間、レオくんは同年代の友人と一緒に更衣室に入っていたという。
■階段のように足をかけ…
更衣室のロッカーは、高さ1.8メートルで3マス、幅1.5メートルで5マス、奥行きが0.5メートルという標準的なものだった。
少年2人はそのロッカーに足をかけて階段のようによじ登ったが、あるときロッカーが前に倒れ込み、バランスを崩したレオくんは頭をベンチに強打し、さらにロッカーの下敷きになった。
同高校におけるロッカーの最後の安全点検は2017年のことで、扉が外れている場所も複数あった。また、背は安全金具で壁に固定されておらず、補償に関して今後それらが議論される可能性はありそうだ。
■「活発な子には十分な注意を」
重い脳挫傷につき、搬送先の病院でその日の夜に死亡したレオくん。その死因や事故の詳しい調査がこのほど完了し、裁判所は「事件性はない」という結論を支持した。
しかし、レオくんが冒険心に満ちた大変活発な少年だったことを受け、すべての保護者に対して「常日頃から危険な行為を子供に注意し、事故を回避するためしっかりと安全対策を」とも呼びかけられた。
■予期せぬ「ヒヤリハット」
しらべぇ編集部が全国10〜60代の子供がいる男女721名を対象に調査したところ、全体の29.8%が「子供の唐突な行動に危険を感じた経験がある」と回答。女性のトップが30代、男性のトップが10〜20代と、幼い子供を育てている年代に特に多いことがわかった。
日本でも、大人が見ていないときに子供がよじ登ろうとして、タンスが前方向に倒れるという事故がたびたび起きている。危険な遊びがもたらす事故の怖さは、普段から我が子にしっかりと教えておくことが必要なのではないだろうか。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国10代~60代の子供をもつ男女721名(有効回答数)