気象予報士が解説 台風12号、上陸せずとも300㎜程度の大雨の恐れ
関東・東北への直撃も予想された台風12号。進路がそれる予想でもまだ警戒をゆるめるべきでない理由は…
■依然として東北では300㎜程度の雨量予想も
22日朝時点の予想よりも、台風の進路が東にズレてきました。これによって、台風による予想雨量も減っています。関東は24日(木)は終日雨で土砂降りになる時間もありそうですが、大規模な災害が起こる可能性は低いです。
一方で、まだ福島県の浜通りなど、東北の太平洋側では、200~300㎜の大雨が降る恐れがあり、これはこの地域にとって9月の1ヶ月に降る雨の量に相当します。
■現在の予想を踏まえての注意点
現在の予想を踏まえた注意点は以下の通りです。
① 最大200~300㎜の大雨が予想される「福島県」で、土砂災害・中小河川の増水に警戒。
② 関東でも局地的にアンダーパスなどの低地の浸水の恐れ。
③ 関東の沿岸部では最大瞬間風速35メートルの予想。今夜は倒れ・飛ばされやすい植木鉢や自転車などを家の中へ。カーテンや雨戸を閉めて就寝を。
④ 朝の通勤・通学時間帯は暴風、大雨によって「電車遅延」の恐れあり。暴風で自転車の運転も危険に。傘ではなくレインコートの用意を。
列島に近づいてこなくなったからと言って、油断は禁物。油断した時に、事故や災害は起こるものです。
■台風のトリビア?! 台風情報は3時間ごとに更新
意外と知られていないのですが、台風の情報は通常3時間ごとに更新されます。私が前回記事を書いた時から10回以上も予報が更新されているのです。
3時間ごとに予報を確認するのはさすがに大変なので、できれば半日、せめて1日に1回は気象情報を確認するようにしてほしいと思います。
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(文/気象予報士・千種ゆり子)