行方不明の美人バレリーナ マネージャーが「殺して遺体を酸で溶かした」と供述
地位も名声も手に入れた美しいバレリーナ。信頼していたある男に、性的な写真を撮影させたことが悲劇の始まりだった。
今から6年前、超一流のバレエ団で活躍していた若い女性が、突然行方不明になった。事件性が強く疑われ、年月とともに生存への期待がますます困難になっていたなか、捜査は新たな展開を迎えたようだ。
■若手バレリーナが行方不明に
パリ・オペラ座バレエ団、イギリスのロイヤル・バレエ団と並ぶ「世界三大バレエ団」のひとつ、ロシアのボリショイ・バレエ団。
ここで活躍していたバレリーナのひとり、オルガ・デミナさん(当時25歳)が、2014年8月20日に忽然と姿を消した。
■マネージャーが国外逃亡
当時、オルガさんは恋人がいながら、自身のマネージャーを務めていたマルハズ・ジャボエフ(現在40歳)という妻帯者の男とも、肉体関係を持っていた。
またオルガさんの失踪と同時にジャボエフには、オルガさんの恋人から不動産詐欺でお金をだまし取った疑いが浮上。警察はジャボエフ容疑者の行方を追ったが、クルド人難民に扮し、すでに国外逃亡を図っていたという。
■遺体をバラバラにし硫酸で…
2017年、インターポールを通じて、ジャボエフ容疑者の身柄はドイツからモスクワに引き渡された。そしてこのほど不動産詐欺事件に関して裁判が開かれ、被告には5年半の懲役刑が言い渡されたという。
検察は捜査のなかで、ジャボエフ容疑者がオルガさん失踪事件にも関与していることを強く疑ってきたが、ついに殺害への関与を認めたことを明らかにした。
「オルガさんの遺体をバラバラにし、硫酸で溶かした残骸を近くの湖に捨てた」と供述しているといい、事件は極めて陰惨なものだったようだ。
■性的写真で弱みを握られる
オルガさんは失踪する少し前、プジョーの車を売却したお金をジャボエフに渡し、自分の名義でローンを組んでまで大金を使わせていた。母親のエレナ・デミナさんは、メディアの取材に「すべてをむしり取られるまでジャボエフに操られていた」と強い憤りを示している。
後に明らかになったのは、ジャボエフがオルガさんの性的な画像を所有し、世間への暴露をほのめかしながら金銭をゆすっていたという事実だった。オルガさんが警察に被害を相談する気配などをみせ、殺害された可能性が強く疑われている。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)