出産間近の女性を殺し胎児を抜き取る 祝うフリで接近した旧友の女を逮捕
突然の悲劇に涙を流す友人たち。「彼女は人を疑うことを知らない心の美しい女性だった」と話している。
出産を控えている女性に「お祝いをしてあげたい」と連絡してきた、はるか昔に仲良くしていた女友達。その時ほんのわずかでも懐疑心を抱けば、こんな陰惨な事件は起きなかったのかもしれない。
■下半身が血まみれの遺体
8月28日、ブラジル・サンタカタリーナ州にある大型陶器処分場で、フラヴィア・ゴディーニョ・マフラさんという非常勤講師の24歳の女性が、他殺体となって発見された。
フラヴィアさんは鈍器で頭部を激しく殴られていたほか、下半身が血まみれで、もうじき出産予定だった妊娠36週の胎児が遺体から抜き取られていたことも判明した。
■懐かしい友人と会いに…
「懐かしい友人から連絡がきた。ベビーシャワーのお祝いをしてくれるらしい」と嬉しそうに話し、27日にサン・ジョアン・バティスタの待ち合わせ場所に出かけたフラヴィアさん。しかし彼女は帰宅せず、心配した夫が妻の友人2名に連絡した。
そこでイベント自体がキャンセルになっていたことを知らされ、主催した26歳の旧友の情報を得た夫はただちに警察に通報したという。
■同時に病院からも通報
それとほぼ同時に、警察はフロリアノポリスにある小児病院から1件の相談を受けていた。「新生児を連れてきた男女に不審な点がある。赤ちゃんには背中に切り傷があり、母親を名乗る女性も出産直後には見えない」
女はもちろん、出産を証明する母子健康手帳も所持していなかった。この2件の相談に接点を見出した警察は、フラヴィアさんの昔の友人だった26歳の女を事件の重要参考人とし、厳しい事情聴取を行った。
■流産に諦めきれず…
女は犯行を認め、フラヴィアさんをレンガで殴り殺し、子宮から胎児を抜き取り、遺体を遺棄したことを供述。動機については「今年1月に流産したが、どうしても赤ちゃんがほしくて誘拐を思いついた」などと話したという。
現在、フラヴィアさんの遺体は司法解剖が行われており、胎児を抜き取ったのが死亡の前か後かの特定を急いでいる。父親を名乗って赤ちゃんを病院に連れていくなど、犯行に協力していた夫も重い罪に問われる見込みだ。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)