中村倫也主演映画『人数の町』 荒木伸二監督が物語の構想を明かす

中村倫也主演の映画『人数の町』の荒木伸二監督が『活弁シネマ倶楽部』に出演。物語の構想について語っている。

■「自由と平等」がバイブルのテーマ

活弁シネマ倶楽部
(©︎『活弁シネマ倶楽部』)

また、トークはどんどんディープな会話へと進み、自らが意図的に物語の中に紛れ込ませたキーワードについても触れている。

物語の中で住民は、町のガイドである“バイブル”を熟読しなくてはならないという設定だが、これについては、民主主義のテーゼでもある「自由と平等」がバイブルのテーマになっているそう。

荒木監督は、(※以下ネタバレ注意) 「山中(聡)さんの服に“ポール”って書いてあって、その後、橋野純平が出てきてよく見ると“ジョン”って服に書いてある。そして、じつは、植村さんの服には“ジョージ”って書いてある。で、菅野さんの服には“リンダ”って書いてある。みたいなことがあったりする」と、60年代の民主主義を象徴し、今もなお愛と自由と平和のアイコンであるビートルズを想像させるキーワードをあえて散りばめたことを明かした。


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■「90年代ほど整理されていない感じ」

活弁シネマ倶楽部
(©︎『活弁シネマ倶楽部』)

さらに、二項対立が崩れてきている現代では、「自由を謳っているものが本当に自由なんだろうか、束縛が本当に束縛なんだろうか、みたいになっている混沌とした感じをルールブックじゃなくてバイブルで表現したらが面白いんじゃないか。そこに宗教が入っちゃう。90年代ほど整理されていない感じ」と続けた。

本動画では他にも、「人数の町」というタイトルの意味することや、本作を観た人の世代毎による反響の違いなど本作について多角的に徹底トークしている。

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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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