3歳児がみせた素晴らしい勇気と行動力 プールに落ちた友達を救出して表彰
たとえ幼くとも、親が真剣な眼差しと口調で繰り返し教えたことは、子供はしっかりと覚えるという。
幼い子供が「緊急事態が起きても、まだ理解できない。何もできっこない」などと決めつけてはならないようだ。3歳の男の子がプールに落ちた友達を水から引き上げ、命を救ったとして話題になっている。
■弱冠3歳の勇敢なヒーロー
今月6日、ブラジル・リオデジャネイロ州のイタペルナ市で、大人が入る深さのプールに3歳の男児が誤って落ちる事故が起きた。
その子の命を救った友達だという弱冠3歳の男児について、ブラジル軍警察は19日に表彰。「勇敢なヒーローに感謝」として、籠いっぱいのお菓子とバスケットボール、そしてトロフィーが贈られたという。
■周囲に大人の姿はなく…
その日、別荘のプールで遊んでいたエンリケくんという男の子。大事な浮き輪をプールに落とし、何とか取り戻そうと懸命に手を伸ばすなか、頭の重みで水に転落した。
そばにいた友達のアルトゥールくんは即座に周囲を見回したが、助けてくれそうな大人はいないと判断すると自ら手を伸ばし、もがいているエンリケくんの手をつかんで全力で水から引き上げた。
■「息子の勇敢な行動に感謝」
アルトゥールくんの母親ポリアナ・コンソール・デ・オリベイラさんは、防犯カメラが捉えていた映像をFacebookに投稿した。子供たちのそばを離れた30秒ほどの間の出来事だったといい、「息子の勇気ある行動には感謝しかありません」と綴っている。
映像は、3歳児でも咄嗟の判断でここまでできるということを証明すると同時に、小さな時から水の怖さや溺死の恐ろしさについて大人がしっかりと教え、危機管理の意識を培っておいたとも見受けられる。
■幼児でも的確な通報は可能
米国・ノースカロライナ州のアマランス郡では数年前、迅速な911番通報で心臓発作の祖父を救った当時6歳の男児が当局に表彰されていた。
祖父とふたりで過ごしていたなか胸をつかんで倒れた祖父に気付き、男児はただちに通報。年齢、住所や症状を告げ、救急搬送され祖父の命は助かった。
この家庭では母親が糖尿病で、低血糖症状が見られたらすぐに救急車を呼ぶ必要があり、男児は普段から通報の練習をしていた。大人でも動転してオロオロするのが普通だというが、受け付けた緊急指令室のオペレーターも「少年の的確な通報には感動した」と述べている。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)