『アクタージュ』終了が痛い少年ジャンプ 次にくるのは『アンデッドアンラック』か
『アクタージュ』の終了が『週刊少年ジャンプ』を揺るがす中での「次にくるマンガ」『アンデッドアンラック』という流れを考察。
■まだある期待の漫画
最近ジャンプでは『鬼滅の刃』や『約束のネバーランド』『ハイキュー』などの人気作品が次々と終了。『ONE PIECE』という大看板漫画にくわえ、『アクタージュ』『チェンソーマン』『呪術廻戦』という3つの漫画が新たに大きく期待されていた。
中でも『アクタージュ』の損失は大きいがしかし新しい漫画もまた重要な戦力。最近ではギャグ系のほのぼの漫画が注力されており、『破壊神マグちゃん』は非常に今後が期待できる完成度の高い作品だ。
そして大きく注目できる漫画『アンデッドアンラック』がこの度大差で『次にくるマンガ大賞2020』第1位に選ばれた。
■『アンデッドアンラック』
『アンデッドアンラック』は不死(アンデッド)の能力を持つ主人公アンディと不運(アンラック)の能力を持つ出雲風子を中心とする漫画。
死ぬことができないアンディは風子のアンラックの能力により死ねるのではないかとコンビを組む。
しかし2人はこうした能力を持つ否定者を統制しようとする組織ユニオンに追われ、バトルに勝利し逆に選ばれし10人の否定者としてユニオンに参加することとなる。ユニオンの活動は黙示録(アポカリプス)による課題(クエスト)に参加し成功を収めることであった。
■哲学的世界観を持つ王道漫画
『アンデッドアンラック』の注目点はその世界観スケール。世界観設定であるクエストは失敗すると理(ルール)が付け足されていく。もともとこの世界では星も曜日もなかったのだ。クエストに失敗した罰としてUMA銀河(ギャラクシー)が追加される。
銀河が理として追加されたことで初めて星が生まれ、それによって曜日のシステムが誕生した。すなわち世界観設定自体に言語論的な哲学の概念や発想がとり入れられているのだ。
このように説明すると一見難しい漫画だが実際はそうではなく、昔ながらのポップな絵柄でかなり王道的な能力バトル漫画となっている。『アクタージュ』の損失はあまりにも大きいがまだまだジャンプは健在だろう。
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(取材・文/しらべぇ編集部・宮室 信洋)