九州豪雨が報道されなくなった理由 いま必要とされる支援は…
九州の豪雨災害のニュースが減ってしまった深刻な原因……。被災地でいま求められている支援と、私たちにできることは
■観光資源の被害が甚大
そうした中、一般社団法人災害時緊急支援プラットホーム(Platform of Emergency Assistance in the Disaster 以下、PEAD)が、人吉市にてニーズ調査・ヒアリングを行なったところ、地域の御神仏を祀る日本遺産などの神社と、地域の観光資源の要でもあるラフティング事業者が、とくに甚大な被害を受けていることが判明。人吉市にある「青井阿蘇神社」も、甚大な被害を受けていた。
また、氾濫した球磨川は日本三大急流の1つで、人気のラフティングスポット。人吉市の主要観光の1つでもあった。
本来であれば7月~9月は繁忙期を迎えるはずだったが、球磨川で運営するラフティング事業者14社のうち、9社が水没・全壊するなど壊滅的な被害に見舞われている。
■クラウドファンディングで資金の支援へ
赤十字の基金や行政の助成金が行き届くまでには時間がかかるため、PEADは「我々が現地での情報のラストワンマイルを担い、困っている方々に直接支援をする」という趣旨を人吉市の松岡市長へ説明し、現地へ。
支援する可能性のある団体と直接会い、助成金のない可能性の高い「日本遺産 青井阿蘇神社を始めとする神社」と、復興の目処が全く立たない「球磨川ラフティング協会」へ、それぞれ100万円の支援金を即時支給を決定。オンラインでの贈呈式も行われた。
PEADでは、7月29日よりクラウドファンディングを立ち上げ、集まった支援を「神社庁多摩地区」と「球磨川ラフティング協会」の寄付金へ充てるとして、現在も支援を募っている。
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(取材・文/しらべぇ編集部・越野 真由香)