PR文が一切ない謎すぎるポスターが話題に 掲出会社にその狙いを聞いた
駅ホーム上に掲げられている、化粧品会社の駅広告に書かれたメッセージが話題を呼んでいる。
2020/07/30 11:20
東京メトロ・千代田線の表参道駅ホーム上に掲示されている、駅広告に書かれた会社のメッセージが話題だ。ネット上では「目の付け所!」「看板広告はどうでもいいけど、こういうギャラリーはかなりいいと思う」と、絶賛の声が殺到している。
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■広告なのにPRしないスタンス
化粧品メーカーのセブンツーセブン(大阪市中央区)が27日から2週間の期間限定で掲示している広告。
「ほとんどの方はおそらく看板広告なんてご覧にならないと思いますので、好きなことを書いても問題がないということに気づいてしまいました」と、思い切ったことをつづる同社。
「好きな動物はオコジョです。あの小さくて細身なボディに絶妙な毛並み感。大好き。飼いたい気持ちをグッとこらえ、ネット検索の画像を見るだけで幸せになれる派の化粧品会社・株式会社セブンツーセブン」とオコジョの写真と共に続けており、広告でありながら自社商品のPRはゼロだ。
■過去にも…
同社企画室によると、同社の広告看板はこれまで、シンプルに「727」と書かれた、新幹線沿線に立つ「野立て看板」が主流だった。
だが「なにをしている会社かわからない」という疑問に答えようと、2019年1月7日発刊の朝日新聞に掲載した広告に、Wikipediaで説明されていた自社の画面をそのままキャプチャーとして使うといった、ユーモアあふれる取り組みを密かに行ってきた。
今回の駅広告も、「SNS等での発言が問題になる昨今、多くの人が自分の好きなものについて楽しそうに話す世界の方が楽しいのではないかと思い、好きなことを言っちゃいました」と、率直に語る。
■ネット上では…
広告の面白さと自由さを伝えたこのツイート、29日17時点で6万5,000リツイートと25万以上のいいねがつき、拡散されている。
「今まで当社とご縁がなかった方、新幹線沿線の看板は知っていたが何をしている会社かは知らなかった方、当社の化粧品を使用したことがある方、多くの方々の目に触れられたことは大変うれしく思います」と同社は喜ぶ。
駅広告に対し、ツイッターユーザーから「新幹線の窓からよく見る会社だ!」「新幹線沿線の謎の727は化粧品会社だったのか」と、新幹線の車窓からよく見る会社だと気づく声が続出。
一方、「これを良しとする広報の柔軟さが素晴らしい」「バズってるから成功なんだろうな…」と同社の姿勢を評価する声も見られた。
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(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)