ハワイアン航空CAが新型コロナで死亡 本社訓練施設でクラスター
新型コロナによる肺炎はいきなり悪化することがある。この男性も一旦は回復中と報告されていた。
新型コロナウイルスの新規感染者がいまだ右肩上がりで増えている米国。船・空の旅も含め、公共交通機関の利用による感染を懸念する人は多いが、そんな中、ハワイアン航空のベテラン客室乗務員が新型コロナウイルス感染症で亡くなっていたことが明らかにされた。
■訓練施設でクラスター
ハワイアン航空本社の広報室がこのほど、ジェフ・カーツマンさんという男性の客室乗務員(以下CA)が、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)のため7月21日に死亡したことを発表した。
乗務員を対象にした定期的な非常救難訓練がどのエアラインにも義務付けられているが、ハワイアン航空では6月下旬に実施された訓練において、参加者の間でクラスターが発生していたという。
■病状がいきなり深刻化
ホノルル本社内の施設で6月25日に訓練を受け、翌日ロサンゼルスの自宅に戻ったジェフさん。その後に「あなたと一緒に訓練を受けた参加者の間で、新型コロナ感染者が複数名確認された」との一報が飛び込んだ。
ジェフさんも検査を受けたところ陽性と判明し、呼吸器症状もあることから7月4日に入院し、治療を受けていた。一度は「回復中」という報告も入ったが、肺炎の悪化で病状がいきなり深刻化したという。
■後輩CAの誰もが涙
ジェフさんは1986年にCAとしてハワイアン航空に採用され、カリフォルニア州ロサンゼルスをベースに乗務してきた大ベテラン。
誰に対しても親切で、ユーモアのセンスに富み、様々な文化を持つ各国の乗客との語らいをこよなく愛するジェフさんは、後輩CAの指導にも定評があった。その訃報に彼を知る多くのCAが涙し、喪失感と闘っている。
■ハワイ州油断ならず…
7月25日午前8時半現在、約4,246,000名の新型コロナウイルスの感染者と約148,000名の死者が確認されている米国。
現在のワースト1は442,000名ほどの感染者と10,200名を超える死者が確認されているカリフォルニア州。新規感染者の数も1日あたり10,000名を超えており、収束ははるか先のことになりそうだ。
なお、ハワイ州の感染者の累計は約1,550名、死者は26名と安定した状況を保ってきたが、ここに来て1日の新規感染者が50名を超えるなど、油断ならない状況と言えそうだ。
・合わせて読みたい→新型コロナ感染とHIV陽性を匂わせた女 警官らへの悪質行為で実刑判決に
(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)