回転刃の草刈り機から抜けた25ミリのネジ 吹っ飛んで3歳児の眼球に
パワフルなエンジン式の草刈り機。家族とはいえ、作業を近くから眺めるのはやはり危険だ。
勢いよく育つ雑草が目立つこの季節、エンジン式のマシーンを背負い、音を立てて草刈り作業を行っている人たちをよく見かける。しかし、回転刃のビスや釘はきつく締まっているだろうか。「緩み」が生じていると大変な事故が起きる可能性もあるようだ。
■草刈り作業を見ていた息子
タイ東北部のコーンケーン県で今月20日、背負い式草刈り機による深刻な事故が発生した。少し離れたところから、父親が雑草を刈る様子をじっと見ていた3歳の息子。しかしある瞬間、左の目が見えなくなるとともに眼球に激痛が走ったという。
悲鳴をあげる息子の元に駆け寄った父親は唖然とした。左の眼球に、金属のネジが突き刺さっていたのだ。
■長さ2.5cmのネジ釘が…
男児は、直ちに「トゥス・サングアンサク・アイ・クリニック」という眼科クリニックに運ばれた。
画像診断により長さ約2.5cmのネジが眼球に突き刺さり、頭蓋骨の入り口まで達していることが判明。4時間をかけた摘出手術は慎重をきわめるものとなった。
■もう少し左だったら失明
サングアンサク医師は、「最も心配されたのは失明ですが、幸運にもその難を免れました。あと少し左に突き刺さっていたら、間違いなく視力を失っていたでしょう」と説明。
ネジ釘は水晶体、光彩といった最も重要な部分からきわどいところで逸れていた。まさに奇跡というほかない、スタッフの誰もがそう感じたという。
■今後も慎重な観察が必要
「手術が成功したことには満足しています。ただ、その事故では大変な量の出血があり、術後にも患部に血液や体液が貯まっていくため、今はドレーンでそれを体の外に出している最中です」とサングアンサク医師。
男児の左目は失明の危機を脱し、視力の回復が期待されているものの、今しばらくは慎重な観察が必要だという。
・合わせて読みたい→アレク、買ったばかりの車を急遽修理へ その原因に「ふざけんなよ」
(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)