海辺でハンバーガーを奪われかけて逆上 カモメに噛みついた男を逮捕
海岸の低空を飛び回るカモメの大群。彼らは空腹で、食べ物を得るチャンスを常に探している。
空腹を満たすべく、ガブリとひと口頬張ったハンバーガー。それを誰かにいきなり奪い取られれば悔しいだろうし、「食べ物の恨みは恐ろしい」とはよく言われる。それでも、暴力だけは絶対に良くない。
■海辺には無数のカモメたち
7月9日、イギリス南西部の港湾都市プリマスで、1件の動物虐待事件が起きた。
妻とともに海辺に繰り出し、マクドナルドで購入したばかりのハンバーガーを頬張っていた26歳の男。しかし、飛んできたカモメに残虐な行為を働いて通報され、現場に急行したデヴォン&コーンウォール警察の職員により逮捕された。氏名などは明らかにされていない。
■カモメに噛みつく
食べ始めたばかりのハンバーガーを奪おうとしたカモメに対し、激しく毒づいた男。しかし食べ物ほしさにカモメも大きな鳴き声で応戦し、苛立った男はカモメを手で捕まえた。歯をむき、ガブリと噛みつくと、その体を地面に叩きつけたという。
その後、カモメは何とか飛び上がり現場を去ったが、負傷しているのは明らかだった。一方、男はドラッグの影響下にあることが強く疑われ、検査のため市内のデリフォード病院に連行されている。
■年々カモメは攻撃的に
イギリスではここ数年、食べ物ほしさにカモメが以前にも増して攻撃的になっている。
持っている物、口にしている物を素早く奪い、くちばしで人を傷つけるばかりか、チワワなど小型犬を連れ去ろうとした事例もあり、カモメを嫌う人は増える一方だ。
プリマスから遠く離れたイギリス北西部のモーカム湾でも、カモメが民家の玄関ドアの上に巣を作り、出入する家人を攻撃。くちばしで後頭部を突かれた男性は、出血して病院に運ばれている。
■「罰せられますよ」と警察
そんな中、デヴォン&コーンウォール警察は公式ツイッターで「カモメは『1981年・野生生物及び田園地域に関する法律』の下で保護されています」とし、男の起訴が検討されていることを明らかにした。
もしも有罪判決が下れば、懲役6ヶ月の実刑判決か、日本円で約67万円の罰金を支払うよう命じられる可能性があるという。「カモメが好きか嫌いかは別として、虐待すれば罰せられます」と警告する同警察。決して感情的にならないよう市民に呼び掛けている。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)