強姦され妊娠した17歳娘を父親が絞殺 「情けない大恥」と名誉殺人を主張
性的暴行を働いた男ではなく、被害に遭った娘を「情けない、恥ずかしい」と捉えるとは…。この思考は、いつ改められるのだろう。
保守的かつ厳格なイスラム教徒が仕切る南アジア、および中東の一部地域において、今なお行われている名誉殺人。
破廉恥な行為で親族に恥をかかせたといった理由で、父親、兄、親類の男たちの激しい暴力により毎年大変な数の少女・若い女性が命を奪われている。忌々しい事件の話題が、このたびはインドから伝えられた。
■隣人には「自殺」と説明
インド・ウッタラカンド州のマントリという村で、17歳の少女が父親に殺害された。少女の姿が見えないことを隣人たちに怪しまれないよう、父親は自ら「娘は自殺した。すでに土葬も済ませてある」などと告げていた。
しかし少女が強姦の被害に遭っていた疑いが浮上し、警察は9日、土葬されていた遺体を掘り起こすとともに、少女の父親、そして少女と一緒に暮らしていた祖父母に事情聴取を行った。
■名誉殺人を主張する父親
祖父母は警察の取り調べに対し、先週、少女が病院で妊娠を告げられていたことを説明。続いて父親が、その翌日の未明に祖父母宅を訪れ、睡眠中だった娘の首を絞めたことを認めた。妊娠した理由を話したがらない娘に性的暴行の被害を疑い、「さらに腹が立った」と話している。
警察は遺体から採取した胎児のDNAサンプルから容疑者の男を追っているが、父親の怒りの矛先は娘に向けられており、「情けない。性犯罪に巻き込まれるなど大変な恥」と言って譲らないという。