キャンプの焚き火に要注意 転んだ1歳児が700℃の木炭に手をついて指3本を失う
幼い子供を連れてのファミリー・キャンプは大人気。誰もが安全に過ごしてこその「楽しい夏休み」だ。
この夏休みは、三密になる場所を避けて「キャンプを楽しむ」というご家庭も多いことだろう。ただし、幼い子が水や火の事故に巻き込まれないよう、決して目を離さないよう気をつけたいものだ。
■「自然に消える」と放置
その悲劇的な事故は、米国・ミネソタ州西部ののどかな町ヴァーガスの民家で1ヶ月近く前に起きた。
夏になると、自分たちが所有する敷地で幼い子供たちとキャンプを楽しむというレーヴェンハーゲン一さん一家。その夜も焚き火をしたが、「いつか自然に消えるだろう」と火をそのままにして家に入り、就寝したという。
■消えたように見えても高温
その翌朝、焚き火の場所に自ら戻った長男のトロイくん。まだ1歳8ヶ月、よちよち歩きの男児は不運にも焚き火に向かって転倒した。
木炭の温度はその時まだ600~700℃あり、自身の体重をかけて手をついたトロイくんは絶叫。その体を慌てて抱き上げたのは8歳の姉だった。
■指3本を失う
ミネアポリスにあるヘネピン郡医療センターの熱傷センターに救急搬送されたトロイくんだが、ダメージの激しい中指から小指までの3本の指について治療は困難だった。
また全体的に三度の熱傷を負った手に対しては、皮膚移植などさまざまな治療が現在も続けられており、今後はリハビリも必要になると医師から告げられている。
三度の熱傷とは最も深刻なやけどで、手術が必要になるケースが少なくない。治療後にもケロイド(肥厚性瘢痕)や傷跡のひきつれが生じるため、指や手足の機能に支障が出ることもあるという。
■小さな子から目を離さないで
トロイくんの治療に付き添いながら、熱傷センターに1ヶ月近く滞在している父親のアレックスさん。彼は地元メディアの取材に、「この病院には、焚き火で大やけどを負ったという子供が続々と運ばれてきています。どの事故も似たような状況で起きているようです」と話している。
「あの時に火を消しておけばよかった。もっと我が子の動きに注意するべきだった」と肩を落とすアレックスさん。今はいろいろなことが悔やまれてならないという。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)