デート相手が「元男性」と知り逆上 トランスジェンダー殺害で18歳男を逮捕
出会い系アプリで見つけた年上の女性。彼女に魅了されていた18歳の男は、しかし初めてのベッドで…。
出会い系アプリを通して知り合った、30代後半の成熟した「女性」に夢中になってしまった若い男。しかし彼女の体にちょっとした隠しごとがあることを知った男は、そこでいきなり逆上した。
■初めて関係を持った日に…
米国・シカゴ市で18歳のオーランド・ペレス容疑者がデート相手を殺害したとして逮捕された。殺されたのは出会い系アプリでペレス容疑者と知り合ったセレーナ・レイエス=ヘルナンデスさん(37)。
現場はセレーナさんの自宅で、肉体関係を持ったところ彼女が性転換手術で女性の体を手に入れたトランスジェンダーだとわかり、トラブルになったと『シカゴ・サン=タイムズ』紙は伝えている。
■数回繰り返された発砲
事件が起きたのは5月31日の早朝で、セレーナさん宅で発砲音が数回鳴り響いたことから隣人が警察に通報。セレーナさんは頭部や背中を何発も撃たれ死亡していた。
防犯カメラの映像で彼女とそろって自宅に入るペレス容疑者の様子が確認され、その自宅からは、この事件で使用されたものと同じ弾丸が入った拳銃も押収された。また携帯電話にはふたりの2ショット写真が保存されており、ペレス容疑者は第一級殺人の容疑で訴追された。
■激しい怒りと憎悪の感情
ペレス容疑者は今月16日に行われた予備審問の場で、セレーナさんに対し、執拗に拳銃の引き金を引いたことを認めた。騙されたという激しい怒りや憎悪の情に支配され、一度は外に出たものの再び戻り、セレーナさんの体にさらに発砲を続けたことがわかっている。
審問ではニヤけるなどして法廷の人々を不快にさせた容疑者。保釈保証金の設定がなされないまま、次回は来月6日の出廷を命じられている。
■LGBTへの理解まだまだ
トランスジェンダーの女性が、肉体関係を持った男性から罵詈雑言を浴びせられる、暴力を受けるなどの被害がアメリカでは少なくない。
LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)の人々を守ろうと多くの人権擁護団体が抗議を行うなどしているが、殺害の標的とされるヘイトクライム事件は、トランスジェンダーだけでも少なくとも年に数十件ほど起きているという。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)