酩酊して恋人と喧嘩しヒステリー起こした女性 旅客機の窓を割り緊急着陸させる
ヒステリックな気質に大量のアルコールも加わって…。とんでもない暴挙で、大勢の人に迷惑をかけた女性がいた。
空の旅におけるトラブルはさまざまだ。機体に不具合が生じることもあるが、乗客の身勝手な行動や蛮行、不始末による緊急着陸も多いという。
■ヒステリックに窓を叩き割る
中国・浙江省の杭州市に拠点を置く長竜航空(Loong Air)が、飛行中の旅客機において、乗客の蛮行が原因で深刻なトラブルが発生していたことを、このほど公表した。
問題のフライトは、5月25日の長竜航空GJ8528便。青海省の西寧曹家堡(せいねいそうかほ)空港を飛び立ち、浙江省の杭州蕭山(こうしゅうしょうざん)国際空港に向かっていた。
すると機内で乗客のカップルが大喧嘩を繰り広げ、女性がヒステリックに泣きわめきながらエアバス320型機の窓ガラスを激しく叩き、大きな割れ目と隙間を生じさせたという。
■「すべての責任は女に」
機長がただちに付近の空港への緊急着陸を要請すると、河南省の鄭州新鄭(ていしゅうしんてい)国際空港への着陸許可が下りた。
着陸した同機に空港警察の職員が乗り込み、女の身柄を拘束。器物損壊、機内の秩序を乱す行為、乱闘で安全な運航を妨げた行為など、様々な行為に対して女は厳しい取り調べを受けたという。
また長竜航空は、旅程に生じた大幅な遅延や器物損壊など、すべての損害の責任を女に負わせるとしている。
■事件の記憶がないほど酩酊
息が非常に酒臭かった女は、検査により、当時の血中アルコール測定値が「酩酊極期」だったと判明している。
女は搭乗前から恋人と口論するなど問題を抱えており、アルコール度数が50パーセント以上の「白酒」という酒を500ミリリットルも飲んでいたことを供述。しかし取り調べの翌朝、警察には「まったく記憶がない。なぜ自分が拘留されているのか心当たりがない」などと話したという。
■複層の頑強な窓が幸い
飛行機はアクリル系樹脂の頑強な複層窓を使用しており、割れたのが一層だけであったことから大事には至らなかった。それでも危険には違いなく、乗客の恐怖は大きかったはずだ。
2018年4月には、ニューヨーク発ダラス行きのサウスウェスト航空1380便において片方のエンジンが爆発し、破片が窓ガラスを割り、乗客の女性1名が死亡していた。失われた窓から女性の体が外に吸い出されそうになるのを、数名が力を合わせて引き戻したと伝えられている。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)