ペッパーランチ売却報道に運営会社が怒りの抗議文 「決定した事実ない」
「いきなり!ステーキ」を運営するペッパーフードサービスは18日、同社が展開するブランド「ペッパーランチ」事業を売却する方針だと一部メディアが報じたことに反論。
大手ステーキチェーン「いきなり!ステーキ」を運営するペッパーフードサービスは18日、同社が展開するブランド「ペッパーランチ」事業を売却する方針だと一部メディアが報じたことに反論。
公式HPに文面を掲出し「当社が発表したものではなく、決定した事実もございません」と抗議した。
■約100億円で売却予定と報道
共同通信によれば、新型コロナウイルスの影響で「いきなり!ステーキ」事業の売り上げが大幅に下がったことを受け、同社は「ペッパーランチ」事業を約100億円で売却し、その資金で経営の立て直しを図るという。
その際、食肉卸大手であり、同社の主要株主であるエスフーズや、コメ卸最大手の神明ホールディングスによる連合が買収に名乗りを上げる予定だと報じている。
■「決定した事実なし」と公式発表
その報道についてペッパーフードサービスは18日、「6月18日付の一部報道について」というタイトルの文面を公式ページ上に掲出。
共同通信の社名と記事の要約文を挙げた上で、「当社は、当社事業の売却を含め、財務体質の健全化に向けた各種の検討を行ってはおりますが、本報道に関して、当社が発表したものではなく、決定した事実もございません」と言及し、一部内容は認めつつも、確定事項ではないことを強調した。
■願うは「いきステ」事業の売却?
店舗の大量閉店が複数回報じられるなど、主力である「いきなり!ステーキ」事業の苦戦ぶりはこの半年で、何度も耳にした。
ある外食産業関係者は、「本当は、逆風にある『いきなり!ステーキ』を売却したかったのではないか」と推察する。
■真の正念場はここから
「ただ、このコロナのご時世もあり買い手がなかったのかも。海外で約320店舗フランチャイズを展開しているペッパーランチは、ロイヤリティだけでも安定した収益があり、そこを手放して得た資金で『いきステ』事業の立て直しに舵をきった可能性もある。ペッパーランチが売却されることがであれば、そこからが同社の正念場です」と状況を分析した。
起死回生の一手となるか、破談に終わるか。今後の動きに注目したい。
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(取材・文/しらべぇ編集部・キモカメコ 佐藤)