『LINE』アカウントが突然消失…誰にでも起こり得るトラブル防止法
亡き妹とのやりとりがLINE上で突然消えてしまった。そんな悲劇は珍しいことではないようだ。あるTwitterユーザーのつぶやきがネットで話題を集めている。
3年前に妹を亡くしたTwitterユーザーのあまりに悲しすぎる投稿が15日、ネット上で話題を読んでいる。大切な思い出として残していたLINE上のやりとりが、ある日すべて消えてしまったというのだ。
■LINEは電話番号に紐づく
亡き妹とのLINE上でのやり取りを見返しては、生前の姿を思い出していたAさん(仮名)。ある日、そんな妹のLINEアカウントが消えていることに気がついたそうで、「トークの履歴等も全部消えました。時々読み返していたので寂しいです」とその辛さをTwitter上で吐露した。
「LINEは電話番号で管理されているので、使われなくなった電話番号を誰かが使い始め、その人がLINEの設定をすると、前の番号の人のアカウントは消えてしまいます」とその原因は突き止めた。
しかし、「こういうことになるというのを今日まで全然知らなかったので、突然のことに残念な気持ちでいっぱい」と、すでに取り返しのつかない状況だったことに、ショックが隠せない。
■Aさんが伝えたいこと
このツイートについてはご本人の希望によりURLなどを明かすことはできないが、投稿から2日間(15日時点)で2.8万リツイート、12.8万いいねが入り、広く拡散され続けている。
そして、Aさんは健気にも「大切な方とのトークをいつまでも読みたい方は、スクショを撮るなどして下さいね」と自分なりの対策を添えた。
現在LINEは、多くの人にとって重要な交流ツールになっている。それらのやりとりはアプリ上で残り続けるように思えるが、今回のケース同様、アカウントが削除されてしまうことがあるようだ。偶然やエラーということはないのか。運営元であるLINEに尋ねてみた。
■番号が次の使用者に割り振られた時…
同社PR室は削除されるケースについて丁寧に説明してくれた。
「LINEアカウントの利用者が亡くなった場合の手続きは必須ではありませんので、特に何も手続きしない場合はそのまま残ることになります。ただし、メールアドレス、フェイスブック登録がなく、該当電話番号が新しい方に振られ、新しく電話番号を振られた方が電話番号を登録すると、LINEアカウントが削除される等などのケースもあるため、ご遺族から亡くなった方のアカウント削除依頼がない場合においても、必ずしもアカウントが存続することを保証することはできません」と、LINE PR室の江川さん。
■「守る方法」も
残念ながらAさんのケースはまさにこの決まりに該当していた。やりとりを復元することは叶わないが、同時に、次の2つの方法を事前に行っておけば、トーク履歴や画像を保存し続けることができるとも説明があった。
1つはトーク履歴をテキスト形式(.txt)で保存するやり方。「トーク履歴を送信」というコマンドでタップすることで過去のやりとりをすべて文字データとして残すことができる。
2つ目が、トークでやり取りした画像を「Keep」に保存する方法。Keepは、無料で使用できるクラウドストレージ機能で、テキストや画像、リンクなどを保存でき、1GBまでの容量なら無制限で残すことができる。
しかしこの時、既存の「アルバム」を選択しないように。「アルバムは故人のアカウントが削除されたタイミングでトークルームとともに削除されるため」(前出・江川さん)というシステム上の設定のためだという。
■起こりうるケース
今回のケースは決して珍しいものではなく、LINEを長く使っていれば誰にでも起こり得る。
Aさんは、今回のつぶやきについて「沢山の方に見て頂けたなら、きっとこの先、LINEが読めなくなって悲しい思いをする人が減りますね。妹の最後の功績ということにしておきます」と、前向きな気持ちをあらわにしてつぶやきを締めている。
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(取材・文/しらべぇ編集部・キモカメコ 佐藤)