川に身を投げた飼い主を待ち続けた犬 橋から離れようとしない姿に人々が涙

飼い主は、故意に犬より先に逝ってはいけない。犬を飼う上でそれも責任の1つかもしれない。

2020/06/14 09:40

橋で待つ犬
(ItzAP/iStock/Getty Images Plus/画像はイメージです)

すでに亡くなっていることも知らず、大好きな飼い主の帰宅を渋谷駅で待ち続けた「忠犬ハチ公」の話には、多くの人が涙したことだろう。犬は、飼い主との愛し、愛される温かい関係を大切に感じる生き物だといわれる。

だからこそ人間は、彼らをできるだけ悲しい目に遭わせないようにするべきだ。


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■何日間もその場を動かず

中国・湖北省の武漢市にある、全長1,670メートルという巨大な武漢長江大橋。大変美しい建造物としても評判で、全景を捉えられる場所は人気の撮影スポットになっている。

その大橋に、1匹の茶色い犬が何日間にもわたり佇んでおり、決してその場を離れようとしなかったという。

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■警戒心も強く

武漢長江大橋は鉄道と自動車が通っており、犬に気づいた人たちは「こんな危険な場所に犬を置き去りにするなんて、飼い主はいったい何をしている」と、苛立ちや不安を募らせた。

ある人はその様子を撮影し、写真と情報をSNSに投稿。保護して自宅で飼ってあげたいと思い犬に近づいたところ、警戒心からか逃げようとすると説明していた。

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■必ずや親切な里親を

数日間が経っても事態が変わらないことから、ついに誰かが武漢小動物保護協会に通報。犬は保護されたが、飼い主は現れなかった。

職員が警察に問い合わせ、防犯カメラの映像を確認してもらったところ、5月30日夕方に大橋から身を投げた人物がいて、おそらく死亡したものと推測された。あたりは暗くて目撃者もおらず、映像でもぼんやりとしか確認できなかったという。

現在、同保護協会が里親探しを進めているが、飼い主をこよなく慕っていた従順な犬だけに、「必ずや心優しい里親を」と願う声が上がっている。


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■哀れな姿が涙を誘う

救急車に乗せられ搬送される飼い主を追いかける犬、飼い主が入院している病院の入り口から動かない犬、飼い主が土葬されたお墓から離れない犬…。飼い主の死が理解できず、戻ってくると信じてひたすら待ち続ける犬の話題はじつに多い。

これほどの無垢な愛情と信頼を人間に寄せる生き物は、そうそう存在しないだろう。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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