誘拐被害者を乗せ警察署へ急いだタクシー運転手 コロナ禍での善意が話題に
「我が子が困っている姿を想像し、助けずにはいられませんでした」と語ったタクシー運転手。その善意に注目が集まっている。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、タクシーの利用する人が激減。収入もずいぶん減ったため必死に利用客を探していた運転手が、誘拐犯から逃れさまよっている女性を見つけて救助した。
■突然起きた誘拐事件
5月29日、インドネシア・ジャンビ州で暮らす20歳の女性が、お金を引き出すためATMに向かったところで誘拐・拉致された。女性は車のトランクに閉じ込められてしまったが、スマートフォンを使って父親に「助けて」とメッセージを送信。
驚いた父親は「すぐに逃げなさい」と指示したが、「トランクから出られない」「今自分がどこにいるのか分からない」という返事しかなく、捜索するにも手がかりさえない状態だった。
■女性を発見した運転手
誘拐から数日後、女性は「死んだふりをしよう」と画策し、その演技に騙された犯行グループは女性を道路脇に捨て、その場から逃走した。
ちょうどこのとき、利用客を探して近くを走っていたタクシー運転手が女性を発見。ひどく取り乱し動揺した様子の女性を見た運転手は、「ただごとではない」と察知して車を停めた。