1日約3リットルも飲み続け… カフェイン依存症の30代女性が突然死
3人の子を育てていた30代の母親が、自宅で意識なく倒れているところを発見された。いったいなぜ…。
34歳の女性が自宅で突然死した。3人の幼い子供を残しての死に家族は大変なショックを受けたが、現場検証を進める警察に対し、「ひとつだけ思い当たることが…」とカフェイン依存症に関する事実を告げたという。
■幼い3人の子を残し突然死
2018年12月4日、エイミー・ルイーズ・ソープさん(当時34歳)はニュージーランド南島サウスランドのインバーカーギルにある自宅で、てんかん発作を起こした3日後に突然死した。
3人の幼い子供たちを育てる母親でもあったエイミーさんは、体格がふくよかで、てんかん、うつ病、不安障害、睡眠時無呼吸症候群など持病があり、さまざまな薬を服用していた。
■「中毒レベル」と家族
現場検証と事情聴取を行った警察官には、エイミーさんのパートナーである男性が対応。彼女の日常生活や習慣について、やや問題を感じている様子だった。
大変なヘビースモーカーであったほか、1日でコーラを2リットル、エナジードリンク『マザー(Mother)』を0.5~1リットル常飲するような日々を送っていたというエイミーさん。死因を解明するべく、血液や尿の採取から始められた。
■高い血中カフェイン濃度
エイミーさんの場合、大量に摂取していたコーラやエナジードリンクの影響で、血中のカフェイン濃度は非常に高い値だった。
そこで検死官のデヴィッド・ロビンソン氏は、カフェイン摂取とてんかんの関連性について論じられた多数の文献を確認。脳神経科医の助言を得ながら、このたび結論を報告した。
報告書は「カフェイン入りの飲料を大量に摂取する習慣が、エイミーさんのてんかん発作を誘発していた可能性があり、さらに過剰なカフェインが抗てんかん薬の効き目を低下させていたことが考えられる」とまとめられている。
■カフェイン摂取は適量を
ロビンソン検死官は、日々、適量以下のカフェイン入り飲料を愛飲することで、むしろてんかん発作をうまく抑えられるという論文にも触れる。
しかし、「問題は過剰摂取。これはさまざまな健康被害につながることがあり、薬、特に抗てんかん薬では『トピラマート』に悪影響を及ぼす危険性が見えてきました。こうしたことを広く周知徹底する必要がありそうです」と警鐘を鳴らした。
過緊張、感覚や神経の過敏、落ち着きがなくなり、気分の乱高下や不眠など、さまざまな症状が出てくるカフェイン依存症。海外では16歳未満のエナジードリンクの購入を禁じる動きを強める国も増えているようだ。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)