梅雨入りも間近 大雨が降ったときに避難すべきタイミングを気象庁が解説
大雨が降って避難が必要なとき、どのような行動を取る必要があるのか。気象庁が動画教材をホームページに掲載した。
2020/05/31 06:15
気象庁は28日、ホームページに「大雨のときにどう逃げる?」と題したe-ラーニング教材を掲載。災害時に命を守る行動について、動画で解説した。
■「災害リスク」など5つのステップで解説
ホームページで、「自らの命は自らが守る」という意識が大切だと記した気象庁。今回は、大雨を想定した災害時に、どのような行動をすれば的確に避難ができるか、5つのステップに分けて教材を掲載した。
まず、避難を行なうためのポイントについて「身近にどのような災害リスクがあるか」「どのように、どのタイミングで避難すれば良いのか」を理解しておくことで、的確に避難を行なうことができると動画で解説している。
■身近なリスクを確認する手段
身近な災害リスクについては、住んでいる地域の「ハザードマップ」をチェックしておくことが重要だという。水害リスクや土砂災害リスクなどが色分けして記載されているため、自宅付近にどのような危険が潜んでいるか目で見て確認することができるそうだ。
ハザードマップを確認するには、国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」や、住んでいる市区町村のホームページ、担当窓口から確認ができるとのこと。
しかし、ハザードマップを見ただけでは全ての災害リスクを網羅できるわけではない。近所の様子を自分の目で確認したり、過去の災害をチェックすることも大切だ。
■避難のタイミングは?
それでは、どのタイミングで避難を始めるべきか。気象庁は、5段階の警戒レベルのうち「警戒レベル3」は、高齢者や小さな子供など避難に時間がかかる人は避難を開始しすべきで、その他の人は避難準備を始めなければならないと解説する。
また、「警戒レベル4」は、全員が危険な場所から「今すぐ」避難する必要がある段階なのだそう。最終レベルの「警戒レベル5」はすでに災害が発生している状況。避難場所へ行くことも難しい可能性があるため、安全な部屋に逃げるなど「命を守る最善の行動をとる」ことが重要だ。
警戒レベルの発令にあわせ、気象庁が発表する「防災気象情報」も確認しておき、自主的に早めの避難をすることも大切とのこと。
■自然災害に備えている人は約3割
台風や地震など、自然災害が多いと言われる日本。一体どれほどの人が、いざというときのための準備ができているのだろうか。
しらべぇ編集部が全国の10~60代の男女1,798名に調査を実施したところ、「地震や台風などの災害に備えている」と回答した人は、わずか33.4%だった。
気象庁のホームページでは、他にも「大雨のときの避難先」「避難にかかる時間」などについて詳しく解説されている。梅雨入りや、台風が発生する時期が近づいている今、災害について見直してみる良い機会かもしれない。
・合わせて読みたい→Jアラートの試験放送 学生が訴えた「やめてほしいこと」にハッとする
(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)
対象:全国10代~60代の男女1,798名 (有効回答数)