動画投稿が目的で犬をバルコニーから投げた18歳 重度の動物虐待で起訴
許しがたい動物虐待行為。さらに動画投稿が目的だったとは、動機からして悪質だ。
世の中は今、少年期や若年期の動物虐待行為を「ストレスの鬱積が原因」「ほんの出来心だった」といった理由で片付けることを許さなくなっている。
その要因のひとつは、動画投稿が目的で虐待を働くという悪質なケースが増えてきたからだ。厳重注意で済まさないアメリカでは、少年に実刑判決が下ることも少なくない。
■バルコニーから犬を投げる
アメリカ・ノースカロライナ州フォーサイス郡のウィンストン・セーラムで、ジャション・タイレル・ハンプトンという18歳の男が逮捕され、重度の動物虐待について起訴された。
20日、SNSに問題のある動画が投稿されたことで事件は発覚。ハンプトン容疑者はマンション高層階のバルコニーから1匹の犬を外に投げ落としており、地面に全身を強く打ちつけた犬が重傷を負ったことは明白だ。
■「野良犬だから」と放置
捜査により動画投稿者として特定されたハンプトン容疑者は、落とした犬は「野良犬だった」と主張。犬の身体構造は高所からの落下に極めて弱く、死亡することが多いにもかかわらず、その後のことは「知らない」とも話した。
一方、現場付近には目撃者がおらず情報が乏しい。誰かが連れて行ったのか、地元の動物保護団体が犬を捜索しているものの、一向に見つかっていないという。
■撮影者に共犯者も?
ハンプトン容疑者の身柄は現在、フォーサイス郡の拘置所にある。保釈保証金は1,000ドル(日本円で約10万7,000円)と設定されたが、支払われたという情報はない。
郡保安官事務所は、撮影者も含め共犯者がいる可能性も視野に捜査を進めており、事件に関する情報提供の協力を市民に広く求めている。
■少年期の動物虐待行為は…
幼い頃に小動物を痛めつけるなどの動物虐待を繰り返していた者が、将来、凶悪犯罪やDV事件を起こす確率が高いことに注目してきたアメリカの警察。どの家庭にも「親は決して子供の動物虐待行為を軽視しないで」と強く呼びかけている。
少年期の動物虐待行為には専門家によるカウンセリングを継続し、若年期になっても続く場合は「要注意人物」とみなされる。地元警察が監視を強化するほか、動物虐待者リストを設けて犯罪者を管理する州も増えている。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)