養子への虐待癖が止まらない鬼母 少年に首輪をはめナイフで切りつけ逮捕

愛することができないのに、なぜ4人もの養子を迎えていたのだろうか。

2020/05/17 15:40

少年虐待
(Serghei Turcanu/istock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

養子を迎えて縁組し、愛情深く育てている家庭が多いアメリカ。だが時おり、極めて陰惨な傷害事件の話題が伝えられることがある。


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■薄情な女が4人の子を養子に

5月上旬、米国・フロリダ州サンタローザ郡の町であるペースで、パトリシア・ハイラーという47歳の女が、家庭内暴力、傷害、未成年者への虐待ほか複数の容疑で逮捕された。

夫と共に4人の子供たちを養子として育てていたが、夫の見えない場所で子供たちに日常的な虐待を続け、うち1名には重傷を負わせていたのだ。

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■14歳の息子を忌み嫌う

“鬼の養母”パトリシアによる常軌を逸した虐待行為は、2018年の4月から今年の4月20日まで約2年続いていたという。中でも7年前に養子に迎え、現在14歳の息子A君は一番の被害者だった。

首には犬用首輪とチェーンがはめられ、窒息の危険すらあったA君。食べ物もわずかしか与えられず、枕も布団もない不潔なコンクリートの床に寝かせられ、シャワーはホースの水のみ。ホームスクーリング(家庭での学習)に替えるという理由で学校も辞めさせられていた。

他の3人の子供たちは、パトリシアの目を盗み、自分たちの食べ物をA君に少しずつ運んでいたという。

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■夫が出かけると態度が豹変

夫が仕事に出かけた途端に、子供たちへの態度が豹変していたパトリシア。気に食わないことがあればA君をムチで叩き、野球のバットで殴り、ペンチで歯をつぶしてもぎ取っていた。

A君の腕、背中、頭部をナイフで切りつけたことで、ついに逮捕となったパトリシアだが、大量の出血とともに地面に倒れたA君の首を踏みつけた形相は、虐待や暴力を楽しむ鬼畜そのものだったという。

パトリシアの身柄はサンタローザ郡拘置所に送られたが、保釈保証金の設定はなされていない。逮捕に当たった郡保安官事務所は、「ここまで子供に残虐なことをする母親を見たことがない」と述べている。


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■養子縁組の事前調査は慎重に

子供たちは現在、児童家庭サービス局の保護下にある。だが彼らの心に植え付けられた強い不安、恐怖、苦痛は想像を絶するもので、これから長期にわたる精神面でのケアが必要だ。

子供たちを粗末に扱わず、きちんと養育してくれるようにとの願いから、アメリカでは里親になると連邦および州政府による特別な税控除や補助金の制度を利用できるほか、低利子でローンを組めるなどのメリットがある。

パトリシアにとって、「養子を迎える魅力」はその恩恵だけだったのだろう。こうした事件が起きるたびに「養子縁組を行う前の調査、面接など、審査をより厳しく」との声が上がっている。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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