人が誰もいない…東京の未来図描いた「幻想イラスト」が話題

渋谷や新宿、池袋など東京都心部の風景を独特な目線で描いたイラストが13日、ツイッター上で話題になっている。

東京幻想
(画像提供:東京幻想)

渋谷や新宿、池袋など東京都心部の風景を独特な目線で描いたイラストが13日、ツイッター上で話題になった。

手がけているのはイラストレーターの東京幻想氏で、人が姿を消して数十年経った街並みを予測したかのような光景に「こういう予言がいつか現実に…」「ずいぶん長いことステイホームだったんやね」とネット上で反響が寄せられている。


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■池袋駅前が激変

「かつて池袋と呼ばれた場所」とコメントを添え、JR池袋駅の東口ロータリーや、ジュンク堂書店がある五差路を描いた東京幻想氏。池袋西武本店は建物全体に緑が生い茂り、ロータリーは池のように水が溜まり虹が綺麗に輪を描いている。

一方、五差路周辺の建物はすべて朽ち果て、地面には大きな亀裂があるが、鮮やかな夕日が街を照らしており、非常に幻想的ながら希望や明るい未来を感じさせる描写が特徴的である。

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■街が次々廃墟に…

作者は、人々でごった返す東京の風景をあえて「自然に埋もれた廃墟」として描く手法で作品づくりを続けている絵師。

イラスト業のほか、ゲームやアニメの背景を手がけるなど幅広く活躍しており、5月15日には、新宿、上野、渋谷などの新作をまとめた画集『東京幻想作品集』(芸術新聞社)がリリースされるが、amazonでは発売前からイラスト画集売れ筋ランキングの1位に上がっており、注目度の高さがうかがえる。

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■「明日何が起こるか分からない」

東京幻想氏は10数年前から同様の作品を描き続けてきたが、新型コロナウイルス蔓延で外出自粛を余儀無くされている今、街に人がいなくなったことで、よりこの作品のテーマが注目されているようだ。

作者本人はしらべぇの取材に「コンセプトは、見慣れた日常の風景が全く違う世界になったら、どうでしょうか? っていう問いかけなんです。癒されるという人もいるし、不安を感じる人もいると。明日何が起こるか分からないこのご時世で、何か根本的に再確認すべきことがあるんじゃないでしょうか?」と、作品に込めたメッセージ性を教えてくれた。


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■「我らがジュンク堂が…」

この数ヶ月で街の様子が一変してしまった東京を見ると、まさにその言葉が一つの警告にも、予言のようにも感じてしまう。

ネット上では、「こういう世界にひとり降り立ってみたいですね」「こんな感じになってる時は俺らはもういないだろうなぁ」「我らがジュンク堂が…」「自粛しないとこうなる…」と作品の世界に浸っているファンの声が続々。

一方で、「傑作」「ビルの中を斜陽が透過する表現最高ですね」「何食べたらこんな絵がかけるんでしょ」とそのタッチをべた褒めするファンも散見されている。

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(取材・文/しらべぇ編集部・キモカメコ 佐藤

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