コロナはにくんでも豚まんはにくまん? 店主は「医療関係者を励ましたかった」
数々の被害から立ち上がった、中華料理店店主の地域を愛する想いとは…
2020/05/13 08:20
■数々の困難に見舞われたいわき市
福島県いわき市にある中華料理の華正樓。店主吉野氏の父の代から続く店で、今年37年目を迎えた。いわき市には、東日本大震災、福島第一原発事故による風評被害、そして、昨年10月の台風19号被害など数々の困難が押し寄せている。
台風19号の際には市内の河川が氾濫し、9人が犠牲となった。
華正樓は、夏井川氾濫の影響で、当時150cmの浸水被害に遭い、2ヶ月休業する事態に。店内の料理機材など、すべてダメになってしまったが、仲間の協力もあり、今年1月2日に再オープンを迎えた。このとき、「地域の皆さんの温かさを実感した」と吉野氏。
■店自慢の豚まんを医療機関に寄付
そんな折、新型コロナの影響から、店を4月10日から5月12日まで再度休業にすることになった。その間、「今度は、自分が地域を助ける番だ」と吉野氏は感じたという。
そこで、店自慢の豚まんを、市内の医療機関に計500個寄付。医療機関の皆さんを励まそうと、豚まんの温め方が記載してある紙の裏側に、手書きでメッセージを書き込んだ。
それを見た医療関係者からは、「クスッと笑えて、元気が出た」との感想をもらえたとのこと。