滑走路をうろつき着陸直後の飛行機に衝突 身元不明の男性が即死

夜間の空港の滑走路に、男はどのように忍び込んだのだろうか。

2020/05/11 10:40

空港・飛行機
(YakobchukOlena/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

「エプロン」と呼ばれる空港の駐機場、そして誘導路や滑走路には航空機周りの不測の事故を防止するための厳しい安全基準があり、外部の人の侵入は厳禁だ。そんな中、アメリカで予想外の死亡事故が起きてしまった。


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■「人のような何かが…」

米国・テキサス州のオースチン・バーグストロム国際空港で現地の7日午後8時12分、東側の滑走路「17R」をうろついていた男が着陸直後のボーイング737型旅客機にはねられ、即死した。

パイロットは管制塔に「何かをはねそうになった。人のように見えた」と報告し、管制官の指示によりそのままゲートへ。点検車両が滑走路へ確認に向かったところ、倒れている男性を発見した。即死の状態だったという。

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■男の身元は不明

アメリカ連邦航空局(FAA)の発表によれば、トラブルに巻き込まれたのは同州ダラス発から飛んできて着陸したサウスウエスト航空1392便。

死亡した男は身分証明書も持たず、ユニフォームなどを着用していないことから、空港で働くスタッフではない可能性があるという。

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■警備にぬかりは…

オースチン・バーグストロム国際空港の広報担当者によれば、現在サウスウェスト航空、空港当局およびFAAが、男がどのようにして滑走路に侵入したか、車輪との接触の有無や経路や警備状況などを調査しているという。

安全な離陸や着陸のため、滑走路の異物や舗装路面の異常などを点検する「ランウェイチェック」と呼ばれる作業があるが、男の不法侵入およびこのたびの事故により、トラブルが起きていないかも気になるところだ。


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■まれに起きる不法侵入

昨年夏にはナイジェリア・ラゴスのムルタラ・モハンマド国際空港の誘導路で、離陸の順番を待っていたガーナ行きアズマン・エア(Azman Air)機の翼に男が飛び乗り、逮捕された。

旅客機はゲートまで再び戻り、安全点検後に離陸。男が駐機場に不法侵入したことを認めたことから、警備にあたっていたスタッフ4名も処分を受けていた。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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