カヤックで島に流された男性 捜索されるほど“社会的距離”をとってしまう
「大好きなカヤックを満喫したい」。そう言い残し出かけた男性が家に帰らず、警察が大規模な捜索を開始した。
新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないなか、多くの人たちは不要不急の外出を控え、自宅にこもる生活を続けている。そんな中、ある男性は「カヤックをしに行こう」と思い立つ。しかし波に流され、島にたどり着いてしまった。
■外出し行方不明に
米国・クイーンズで理科教師として働く36歳の男性が、「カヤックを楽しんでくる」と関係者に伝え、4月16日に外出した。
「これなら人とも接触しないし安全」と考えた男性だが、遊んでいるうちにカヤックに浸水。そのまま波に流され、気づくとジャマイカ湾の小島に漂着していたという。
男性が何時になっても帰らないことを心配した関係者は、午後11時30分に通報。ニューヨーク市警察が捜索活動を開始し、ヘリコプターを飛ばして男性を懸命に捜した。
■工夫を凝らした男性
帰る手段を失った男性は、ひとけも電気もない島で途方に暮れた。
しかし「どうにかして上空から見つけてもらおう」と自分を奮い立たせ、たまたま持っていたライターが使用可能だったことから火を起こすことに。さらに木の枝などを必死に集めて砂浜に並べ、「HELP(助けて)」という字が見えるよう工夫もした。
その後しばらく手を振りながら救助を待ち続けたところ、ヘリコプターに乗ったレスキュー隊が男性の存在に気づき、島に上陸して救出したという。